【新型トヨタ・スープラ】グレード名は80同様の「RZ」と「SZ」。2L 4気筒ターボエンジンは出力別に2タイプ

●伝統を受け継ぐフォーマットを採用し、感性性能を重視した『GRスープラ』

ついに市販モデルが登場した新型『GRスープラ』(以下、スープラ)。

このスープラは2002年に生産終了した4代目・通称80(ハチマル)の後継となる5代目で、型式としては90(キューマル)となります。

初代スープラ(日本ではセリカXX名義)の誕生は1978年。それからずっと直列6気筒エンジンをフロントに搭載した後輪駆動というフォーマットで進んできました。また2ドア・ハッチゲート付きというボディフォルムも不変です。

開発責任者の多田哲哉さんは「走る楽しさを極めたピュアスポーツを追求しました。馬力やサーキットのラップタイムのような数値だけを追い求めるのではなく、いかにドライバーが車両と一体となって運転する楽しさを感じられるかという感性性能を重視します」というコメントを発表しています。

多田さんは86の責任者でもあります。86は実際に「数値性能ではない楽しさ」を体現できているモデルなので、新型スープラもまず間違いなくそうしたフィールを実現できているはずです。

インテリアは水平方向にフラットなインパネと存在感の強いコンソールによるクラシカルなスポーツカールックを実現しています。シフトレバーは電子式のため操作に必要な力は軽いです。8.8インチTFT液晶を採用したメーターは、レブカウンターが強調された見やすいもの。

ボディはアルミとスチールを用いた骨格構造で、86の約2.5倍になる剛性としています。またこれはCFRP素材でキャビンを作ったレクサスLFAも上回っています。

エンジンは2種類3タイプを用意。ひとつは直6・3Lツインスクロールターボエンジンで340ps。もうひとつは直4・2Lツインスクロールターボエンジンで、ブースト設定などの違いで258psと197psの2タイプを用意しています。

グレード名は6気筒がRZで、4気筒がSZ系となります。このグレード名称は先代・80スープラと同じですね(ただし80は全車6気筒で、RZがターボ、SZがNAという分け方でした)。

またフロント・ストラット、リヤ・マルチリンクのサスにおいて、一部グレードにはAVS(アダプティブ・バリアブル・サスペンションシステム)を搭載。ドライブモードの変更や路面状況に応じて減衰力を最適に制御します。

さらにアクティブデフを採用しています。電子制御クラッチによって左右ロック率を0から100の範囲で無段階に最適制御することによって、コーナリング性能を高めています。

●主要データ:RZグレード
エンジン形式:直列6気筒ターボ
排気量:2998cc
最高出力:340ps/5000〜6500rpm
最大トルク:51Kgm/1600〜4500rpm
トランスミッション:8速AT
全長・全幅・全高:4380・1865・1290mm(トヨタ社内測定値)
ホイールベース:2470mm

●主要データ:SZ-Rグレード
エンジン形式:直列4気筒ターボ
排気量:1998cc
最高出力:258ps/5000〜6500rpm
最大トルク:40.8Kgm/1550〜4400rpm
トランスミッション:8速AT
全長・全幅・全高:4380・1865・1290mm(トヨタ社内測定値)
ホイールベース:2470mm

●主要データ:SZグレード
エンジン形式:直列4気筒ターボ
排気量:1998cc
最高出力:197ps/4500〜6500rpm
最大トルク:32.6Kgm/1450〜4200rpm
トランスミッション:8速AT
全長・全幅・全高:4380・1865・1295mm(トヨタ社内測定値)
ホイールベース:2470mm

(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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