フォルクスワーゲン・パサートの「パークアシスト」を体験、その実力は?

●駐車に対して苦手意識のある方を補助する「パークアシスト」

現在、市販されているクルマの中でも秀逸な駐車支援システムは、日産リーフのプロパイロットパーキングでしょう。

日産のホームページ(Q&A)にも「まだ実用的ではない」という辛口もありますが、それでも駐車場(枠が空いているか埋まっているか)の認識精度、スイッチを長押しするだけで駐車を完了するシステムの完成度は間違いなくトップクラス。

世界一の販売台数を誇るフォルクスワーゲン(グループ)にも「パークアシスト」が用意されています。パサート(セダン)を使い、同システムを試す機会がありました。

「パークアシスト」は、縦列、並列ともに対応するのはもちろん、駐車可能スペースの検出とステアリング操作を自動で行います。ペダル操作はドライバーが行う必要があり、一般的なシステムといえます。

停めた駐車枠を手動で通り過ぎて、車両が駐車可能か検出すると、ドライバーはギヤをリバースに入れて、ペダル操作をしながら駐車を完了させます。ステアリング操作は車両が行います。最後はドライバーが手動でパーキングに入れる必要があります。

問題は、慣れるまで微細なペダル操作が要求される点。また、縦列駐車時のステアリング操作を解放(出庫時も同様)される利点はあるものの、日産のプロパイロットパーキングに比べると、必要とされる操作が多く(ペダルとシフト)なっています。

もちろん、周囲の状況によっては手動で駐車した方が早いというのが現状ではあるものの、駐車に対して苦手意識のある方には部分的とはいえ有効といえるでしょう。ほかにも、リヤビューカメラやリヤトラフィックアラートなども設定されていますから、接触事故が多くなりがちな駐車シーンにおいて効果を発揮する安全装備は積極的にチョイスしたいところです。

(文/写真 塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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