1月2〜3日に開催されているお正月の国民的大イベント「箱根駅伝」。この箱根駅伝のテレビ中継であるクルマが話題です。それは、大会本部車として運用されている白いセンチュリー。
顧客リストには宮内庁も名を連ね、皇族の方々もお乗りになるという、日本を代表する超高級車であるセンチュリー。2018年6月に発売された現行モデルは3代目となり、2代目から実に21年ぶりのモデルチェンジ。まさに満を持しての登場だったのです。
実は現行センチュリーには白いボディーカラーは採用されていません。
しかし箱根駅伝に登場したセンチュリーは白い! このセンチュリーは知る人ぞ知る存在で、トヨタ自動車社長専用車として運用されているトヨタ センチュリーGRMNというモデル。
特別なのは白いボディカラーだけではなく、専用設計されたエアロパーツ類も目をひくポイント。
リアスポイラーにカーボンを使用したりブレーキキャリパーも専用品だったりとスペシャル感満載です。またGRMNという名を与えられたモデルは必ず専用のサスペンションチューニングやボディ補強なども行っており、センチュリーであってもそれは例外ではないと思われます。つまり「走り」のセンチュリー!
今回の箱根駅伝の大会関係者使用車両は全てTOYOTA Gazoo Racingがサポートしており、コンパクトカーのVitzからプリウス、アクア、ミニバンのノアなどの車両がGRブランドのモデルとなっています。大会関係車両のトップの位置づけとなる大会本部車に、GRブランドのトップたるセンチュリーGRMNが使われているということなのです。
ちなみにGRMNの意味はGazoo Racing Meister of Nürburgringで、かつてトヨタ自動車でニュルブルクリンクオールドコースでの車両開発に尽力したGAZOO Racingの成瀬弘氏の通り名がニュルマイスターということで、すでに故人となっている成瀬氏に経緯を表し、ニュルブルクリンクでの開発を生かした最上級のスポーツモデルということなります。
というわけで、いまのところ世界でたった一台のスペシャルなセンチュリーが箱根駅伝で活躍しています。
※記事中の写真は箱根駅伝のものでありません。
(文・写真:松永和浩)