トヨタ自動車の中国市場における「電動化」はパナソニック製バッテリーで

今後、急増が予想されている「電動車」。中国では大気汚染対策でEV、PHV、FCVを「NEV」(新エネルギー車)と定め、2019年に現地生産・販売台数の10%を「NEV」とする規制を導入、2020年に「NEV」率を12%に引き上げる計画になっています。

そうしたなか、トヨタ自動車が2020年に中国で発売するEVに、パナソニック製のリチウムイオン電池を採用する方針を固めたそうです。

新聞報道によると、トヨタでは2020年代前半に10車種以上のEVを中国やインド、日欧米で販売を予定しており、2020年3月を目処に中国で投入するC‐HR(イゾア)ベースのEVにはパナソニック製のバッテリーを搭載する計画のようで、同車がトヨタブランドで生産・販売するEVの第1弾となる模様。

パナソニックはトヨタのPHVにもバッテリーを供給、HV用はプライムアースEVエナジー(PEVE)をトヨタと共同運営しており、EV生産拡大時のバッテリー調達先では、CATL(寧徳時代新能源科技)が候補に上がっているそうです。

中国市場ではNEV規制により、2020年前後に外資系メーカーによる現地生産が加速。2030年には同国が世界最大規模のEV市場となり、欧州やインドでもEVシフトが強まると予測されており、自動車各社においては「バッテリー調達」が今後のEV化における最大の課題になりそうです。

Avanti Yasunori

【関連記事】

トヨタがLAオートショー18に「カローラセダン HV(ハイブリッド)」を出展
https://clicccar.com/2018/12/02/661794/

日本と中国がタッグ。「次世代急速充電技術」の世界標準作りを目指す
https://clicccar.com/2018/08/24/621686/

加速するクルマの「電動化」 2035年にはEVの世界販売が1,125万台に?
https://clicccar.com/2018/07/18/609827/

中国・欧州向けのハイブリッド需要増大で、トヨタがバッテリー生産設備を増強
https://clicccar.com/2018/07/11/607824/

トヨタがEV開発を加速!2020年、環境規制を強める中国を皮切りにEV投入
https://clicccar.com/2018/01/05/545969/

【関連リンク】

プライムアースEVエナジー(PEVE)
https://www.peve.jp/

寧徳時代新能源科技(CATL)
http://www.catlbattery.com/

この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
続きを見る
閉じる