ベルトを介してクランクシャフトとつながる「BSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)」は、スターターとジェネレーターを兼ねている技術で、欧州車を中心に今後増えていく技術と言われています。
システムは、48Vシステムも加わり、回生ブレーキなどにより生まれた(回収)された電気を容量1kWhのリチウムイオン電池に蓄電。必要に応じて14ps(10kW)/160Nmを発生(発揮)し、動力源の補助として使われます。
なお、ストロングハイブリッドのようにEV走行には対応しないため、ハイブリッドらしさは少し希薄です。
その作動イメージは、スーパーチャージャーとターボのダブル過給器のようなものともいえ、ターボの過給が始まるまで、モーターがアシスト。さらに、シフト時にもアシストを行うことで、スムーズな変速を実現するというもの。実際の走りっぷりも、48V BSGのアシストにより滑らかで、「C 180」よりもスペックが示すとおり、全域にわたって力強く感じます。極低速域からアクセルの踏み方にスムーズに反応してくれます。
変速フィールは、Cクラス全車に組み合わされる電子制御式ATの「9Gトロニック」が元から高い仕上がりを見せていることもあり、平地での走行や定常走行では、際立ってスムーズになったとまでは分かりません。
それでも、低速域からの加速、一度ギヤを落としてから再加速するといったシーンでは、その恩恵を実感しやすくなっています。今回の試乗ステージである軽井沢周辺には平地だけでなく山道も多く、ワインディングから高速道路まで気持ちよく走れました。「C 200 アバンギャルド」は、新型Cクラスの本命グレードの1台といえそうです。
(文/写真 塚田勝弘)
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