【新型マツダ・CX-5試乗】待望の2.5Lガソリンターボは鋭い加速が魅力。2.2Lディーゼルにはクラス唯一の6MTを新設定

最大の目玉は、日本市場向けでは初となる2.5Lの直列4気筒直噴ガソリンターボの設定。ここでは、注目の2.5Lガソリンターボを中心にピックアップします。

「SKYACTIV-G」初となる注目の2.5Lガソリンターボは、すでに導入済みの2.5LのガソリンNAと同様に、89.0×100.0mmのボア×ストローク。圧縮比は13.0のNAに対して、10.5と低くなっています。

技術的な注目点は、別の記事で詳しくご紹介しますが、負荷に応じて排気の経路を切り替えて、排気の脈動エネルギーを最大限活用するダイナミック・プレッシャー・ターボシステム、燃焼温度を下げるクールドEGRをはじめ、マルチホールインジェクターや連続可変容量オイルポンプといつた「SKYACTIV」エンジンの技術ももちろん搭載されています。

スペックは、230ps/4250rpm、420Nm/2000rpmという強力なトルクが特徴で、2.5LのNAガソリンと比べて、40ps/168Nm(2WD同士の比較)もの向上が果たされています。

パワートレーン関連では、2.2Lディーゼルエンジンに6速MTが新たに追加されています。マツダによると、排気量2000cc超で、2018年9月現在のカタログモデルでの国産SUVでは、唯一となるMTになります。

プロトタイプをクローズドコースで乗ってみると、2.5L NAでもなんら不足はないものの、2.5Lターボは出だしから中間加速、高速域の伸びともに痛快な速さを堪能できます。

ターボラグはアクセルの踏み方では、わずかに感じられるシーンがあるものの、ディーゼルエンジン並のトルクフルなキャラクターもあって、加速の「間」はほとんど感じさせません。

トルコン付のATでももちろん不満はないものの、これだけ気持ちの良い加速フィールが味わえるのなら、2.2Lのディーゼルに新設定された6MTをガソリンターボにも欲しくなったほど。

ほかにも、CX-5には、マツダ自慢の「G-ベクタリング コントロール」に新たに「G-ベクタリング コントロール プラス」が搭載。旋回中のハンドルを戻す操作に応じて外側の前輪のブレーキをわずかにつまむことで、車両を直進状態に戻す復元モーメントを与える技術で、他の車種にも展開される予定だそう。

最新CX-5の気になる価格帯は257万400円〜387万7200円。2.5Lターボ搭載車は332万6400円〜387万7200円です。

(文/塚田勝弘 写真/塚田勝弘、小林和久)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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