【東京モーターフェス2018】時価総額国内ワンツー企業のトップ二人が夢を語り合う。「水と油」が生むものは?

クルマの未来などがテーマになったとき、豊田さんが突然、スペシャルゲストをトークショーのステージにいざないます。

その人こそ、先日トヨタ自動車との提携を発表したばかりのソフトバンク・孫正義さんでした。

いま乗りたいクルマという質問に対して「ビーチを走れるようなクルマ(バギー)に乗ってみたい」という孫さん。その勢いにつられてか、豊田さんは「ポルシェがほしい」とポツリ。意外な答えに観客は大きなリアクションで応えます。

そして、夢や未来の話になると、孫さんは「情報革命で人を幸せにしたい。誰かの笑顔のために動きたい」と大きなビジョンを語ります。こうした思いを強くしたのは20代の頃に長期入院したのがきっかけといいますが、そうしたエピソードから「絶望の裏側に夢がある」と考えるようになったといいます。

ところで、ソフトバンクとトヨタ自動車が協力していくという発表について、マツコ・デラックスさんは「水と油みたい」と表現します。それに対して豊田さんは「ドレッシングも水と油からでてきています。水と油の融合により新しいモノが生まれるのです」と答えるなど、両社が化学反応することで、新しい世界が生まれることを期待している様子。

それにしても、日本国内における時価総額ナンバーワン企業のトヨタ自動車と、ナンバーツーのソフトバンクのリーダーが、こうしてオープンスペースでのトークショーを気さくに行なってしまうというのは驚き。しかし、こうしたフットワークの軽さがあるからこそ、両社が生み出すであろう新しい価値に期待が高まるというものです。

内外の二輪・四輪、そして未来のモビリティやモータースポーツが肌で感じられる東京モーターフェス2018は10月8日まで開催。入場無料でまる1日楽しめるイベントです。

(写真と文 山本晋也)

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東京モーターフェス2018
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この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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