【メルセデス・ベンツCLS試乗】分厚いトルク感とFRらしいハンドリングが味わえる「CLS 220 d スポーツ」

新型メルセデス・ベンツGLSクーペには、3.0L直列6気筒ツインターボを積むISG(Integrated Starter Generator)搭載モデルの「CLS 450 4MATIC スポーツ」と、2.0Lの直列4気筒ディーゼルターボを積む「CLS 220 d スポーツ」が用意されています。

ここでご紹介するのは「CLS 220 d スポーツ」。新世代のコモンレールシステムを搭載し、軽量・コンパクト化が図られた「OM654」型エンジンは、194ps/3800rpm、400Nm/1600-2800rpmというアウトプットを誇ります。CLSのトランスミッションは全車9AT。

「CLS 220 d スポーツ」の駆動方式はFRで、4WDの「CLS 450 4MATIC スポーツ」よりも車両重量は130kgも軽く、フロントノーズが重くなるディーゼルとはいえ「CLS 450 4MATIC スポーツ」からの乗り替えだと、大人2人分軽いぶんだけ軽快感があります。

乗り心地は「CLS 450 4MATIC スポーツ」と同様、少し硬めではあるものの、ボディの余計な動きは抑制されていて、速度域や路面を問わず快適。さらに、FRらしい自然なハンドリングも美点で、ワインディングでも思いのほか重心が低く、素直な回頭性が得られます。

低速域の分厚いトルク感はもちろん、高速道路の追い越し時など、上の回転域でのパンチ力も不足はありません。高速道路では、車間調整の制御が秀逸なアダプティブクルーズコントロールのお世話になる機会が多くても、いざという時に鋭い加速が得られるのはうれしいところ。

しかも、4気筒ディーゼルにもかからず、音・振動の遮断は見事。とくに、発進時や低速域からの加速時でもディーゼル特有の「ガラガラ」という音はほとんど気にならないレベルに抑えられています。

「CLS 220 d スポーツ」が最も得意とするステージは、高速道路を中心としたロングドライブでしょう。それでも、もう少しエンジン回転域が低い日常域での扱いやすさも備えています。街中から長距離移動まで快適に使えるオールマイティな4ドアクーペといえそうです。

(文/写真 塚田勝弘)

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この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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