【メルセデス・ベンツCLS試乗】2人までの使用がメインでも急なゲストにも十分対応できる広さ

適度な重厚感が乗り心地や走りに高いクオリティをもたらしている新型メルセデス・ベンツCLSクーペ。

全長5000×全幅1895×全高1425〜1430mmという堂々たるサイズによる存在感がありながらも、ランドローバーがヴェラールの説明でも使った「引き算の美学」を彷彿とさせるゴテゴテ感のないスリークなエクステリアが目を惹きます。

4ドアクーペではあるものの、先述した大きなサイズですから居住性も気になるところ。前後ドアともに足元のサイドシルがワイドで、頭上にも少し気を使いながら乗り込みます。

フロントシートは、座面、背もたれともに大きく、ゆったりと座れます。包まれ感の高さにより、車外から心地よく隔絶されたプライバシー感の強い空間。

リヤシートは、身長171cmの私が運転姿勢を決めた後ろに座ると、膝前にこぶし2つ分くらい、頭上には手の平2枚ほどの空間が残されます。ボディサイズを考えると、足元・頭上ともに広大ではないものの、大人4人が無理なく座れるキャビンといえます。

トランクは開口部(開口幅)がやや小さいものの、日常の買い物程度、夫婦2人による数泊程度の旅にももちろん対応。なお、トランク容量は通常時で490L。ボディサイズを考えるとそれなりですが、4ドアクーペという形状からするとまずまずでしょうか。後席は「4:2:4」の分割可倒式で、長めの荷物にも対応します。ちなみに、ライバルになりそうな、アウディA5スポーツバックは通常時で480L。

4ドアクーペはスタイルに惚れての指名買いが多いでしょう。セダンやSUVなどからの買い替え、買い増しであるなら、取り回しや前方、左右の視界なども確認すべきでしょう。

(文/写真 塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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