輸出用フォレスターの積み込みにカーシッピングの職人技を見た。ドアが開けられないほどピッタリに積むから鍵は付けっぱなしでOK

その船内を覗いて見ると、まさに北米に輸出されんとしている新型フォレスターが文字通りギッシリと搭載されていました。なんでも、車両の間隔はドア間で10cm、バンパー間で30cmと本当にギリギリに停まっています。しかも、このクリアランスに積み込むのには時間もかかっていません。ドアミラーを畳んだまま、躊躇なくわずかな隙間で並べていくのは職人技です。

ちなみに、船に積み込んでいるドライバーがそのままギリギリに停めているわけではなく、積み込むドライバー、きっちりと配置するドライバー、ラッシングベルトで固定するスタッフと、明確に分業制となっています。だからこそ、素早く正確に積むことができるのでしょう。

北米向けということで左ハンドル車ですから、向かって左から順に停めていきます。そしてスタッフがドアを開けるとドライバーが降りてきて、すぐさまその脇に別のクルマを停めるといった具合。ギリギリに停めているのでドアを開けることはできませんから、鍵は付けっぱなしで、端っこのクルマだけ鍵を外して管理しておけば盗まれる心配もないのだそうです。もっとも港を出てしまえば海上を航行しているわけですから盗みようもないのですが……。

また、積む下ろしでは、それぞれ複数の港に立ち寄るため、効率的な積み付け方法を考えるのが、輸送を担当する日本郵船のノウハウ。一見すると、埠頭に並べてあるクルマをただ積み込んでいるようにも見えますが、どの順番で積むのかまできっちり決まっているといいます。大胆かつ繊細、計算し尽くされた作業によって船内にビッシリと新型フォレスターが積まれていく様は圧巻の一言でした。

(写真:SUBARU 文:山本晋也)

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この記事の著者

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山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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