トヨタのFCV開発は大型トラックにも。電動化の主流はFC(燃料電池)になる!?

トヨタは北米でFC大型商用トラックの改良型を今年7月に公開し、昨年夏からカリフォルニア州で行ってきた実証実験に、今秋より改良型を追加導入すると発表していました。

そして、9月15日、Toyota Motor North America(TMNA)は、米国カリフォルニア州において、エネルギー企業のシェル(Shell)、米トラックメーカーのケンワース(Kenworth)とともに、燃料電池(FC)技術の活用による貨物輸送のゼロ・エミッション化を目指したロサンゼルス市港湾局(POLA:the Port of Los Angeles)のプロジェクトに参画すると明らかにしました。

気になるトラックは、ケンワースのプラットフォームをベースに、今秋より導入予定としている改良型FC大型商用トラックの性能をさらに強化したトラックを10台開発するそう。

これらのトラックは、ロサンゼルス港からロサンゼルス市外のヒューニーメ港のほか、同州内陸部のリバーサイド郡やマーセド郡などへの貨物輸送を行う予定。米国でトヨタの物流事業を担うToyota Logistics Servicesが10台のうち4台を、その他の貨物運送会社3社が残りの6台を運用。

今回のプロジェクトで協力するシェルは、ロサンゼルス市のウィルミントン地区と同州内陸部に位置するオンタリオ市に、大型水素ステーション2基を新設するとしています。

FC大型商用トラックは、ロサンゼルス周辺のトヨタの施設内に設置された既存の3基を含め、合計5基の水素ステーションにおいて水素が充填されます。

TMNAのエグゼクティブ・バイス・プレジデントであるボブ・カーター氏は、「水素を燃料とするFC技術は大気汚染物質を排出しないことに加え、汎用性、走行性能、航続距離などの面でも優れており、トヨタはFCが将来のパワートレーンの主流になる可能性を秘めていると確信しています。FC大型商用トラックはその確信を裏付けるものです。今回導入するFC大型商用トラックは、様々な用途に使えて汎用性の高いFC技術を活用したゼロ・エミッション化を始め、トヨタが電動化を推進するなかで、新たなFCVのラインナップとして加わることになります」とコメントしています。

FCVの普及には、車両価格、水素ステーションの確保などインフラ面もあり、バッテリーEVと比べてその将来性に懐疑的な見方もあります。一方で、フリートユースでは可能性も秘めているという指摘もあります。

(塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘

塚田勝弘 近影
1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。クルマ、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。