経営資源の活用や商品・技術の補完など、相互でシナジー効果を発揮すべく、昨年8月にトヨタ自動車との資本提携を発表したマツダ。両社が合意事項として「EVの共同技術開発」を掲げていたのが印象的でした。
そうした電動化対応の一方で、マツダは同社初となるディーゼルエンジンをベースとしたHVを投入する方針を固めた模様で、2020年をめどに欧州と日本で発売、米国などへの投入についても検討しているようです。
日経新聞によると、同社は独自開発による「ディーゼルHV」の投入を計画しているそうで、仕様としては48Vのバッテリーと小型モーターで発進時などにエンジンを補助する「マイルドハイブリッド」となる模様。
これにより、同社の現行ディーゼル車比で燃費性能が20%程度向上するそうです。
各国で燃費やCO2排出規制が厳しくなるなか、マツダではEV本格普及までの間、高効率エンジンに「マイルドハイブリッド」技術を組み合わせれば環境性能と動力性能を両立できるとして、まず主力SUV「CX-5」にディーゼルHVを投入、SUVを中心に車種を順次増やす計画とみられます。
日産など他社がディーゼル車から次々に撤退するものの、走りの力強さや燃料(軽油)の安さなどから、一定数の需要が残り、そこで存在感を発揮できると考えている模様。
世界需要の成長鈍化に伴い、自動車各社が生き残りをかけて採算の芳しくない販売国から撤退するなど「地域」を絞るなか、マツダは地域よりも「技術」を絞る戦略を採るようで、トヨタとのEV開発を「保険」に、今後もディーゼル技術を活用して行く構えのようです。
(Avanti Yasunori・画像:MAZDA)
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