災害時、キャンピングカー(車中泊)旅で困ったこととは?【車中泊女子のキャンピングカー生活】

北海道胆振(いぶり)地震発生から4日目を迎え、ライフラインの復旧が進んでいますが、まだ余震が続いています。断続的に雨が降り続いているので、さらなる土砂崩れなども懸念されています。

筆者が避難している道の駅【樹海ロード日高】では、地震当日・翌日は訪れる観光客もいたのですが、10日現在はすっかり閑散としています。筆者もそろそろ離道の予定で苫小牧方面に向かっている途中だったのですが、フェリーの予約もしていないことだし、混乱が収まるまでここで待機させていただきました。今日(10日)からは新冠(にいかっぷ)の知人宅に身を寄せます。

その方もトレーラーキャンパーさんなのでケータイの充電などはトレーラーでできたし、冷蔵庫も使えてテレビも見られる環境にあったのは幸いです。知人が働いているケアハウスはオール電化のため、自宅で食事を作って運んだそうです。ご自宅も停電していましたが、ガスは使えました。

そして何よりラジオの有り難みを痛感したという体験談も多かったです。停電でテレビが点かない状況のなか、ラジオの情報だけが頼り。また、余震におびえながらの就寝中は、無音の状態が続くのが耐えられずラジオをつけっぱなしにしていたという話も聞きました。

キャンピングカーは災害に強いとはいえ、困った事もありました。入浴できないことです。間が悪いことに、地震発生前日も前々日も、遅い時間まで運転していたため入浴を諦めていたのです。「明日は入浴できるから」と思っていました。

筆者のキャンピングカーにはシャワー設備があるのですが、使わないと思ってバスルームをクローゼットにしてしまっています。また、ボイラーも10年くらい使ってないので温水ホースを外してしまいました。

幸い道の駅【樹海ロード日高】の周辺では停電も断水もなかったため、ホテルや旅館で日帰り入浴することができたのは、本当にありがたかったです。

もうひとつは、コインランドリーです。こちらも間の悪い事に、洗濯物がたまっていたのです。道の駅周辺にコインランドリーはないため、しばし我慢。電話確認したところ、静内(しずない)のコインランドリーは通常営業しているとのことなので、やっと洗濯できます。雨が続いているので、ガス乾燥機は混みそうです。

LPガスも残りわずかで、苫小牧で充填してもらおうと考えていた矢先でした。地震以降は調理をカセットガスコンロで行い、冷蔵庫のために温存しています。

数日間の悪天候により、ぐっと冷え込みが増しました。北海道では燃料を確保できなければ寒さを凌ぐのは困難です。今年は冬の備えも早めに、充分にしておいた方がよさそうです。

(松本しう周己)

【関連リンク】
北海道地震発生。震源から約50kmの道の駅・樹海ロード日高周辺では何が起きていた?【車中泊女子のキャンピングカー生活】
https://clicccar.com/2018/09/10/627532/

この記事の著者

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松本しう周己

高校は美術科を卒業し、印刷会社のデザイン部に就職するも2年足らずで退職してフリーターに。主にコンサート・イベント関係で全国を駆け回る。その後、なぜかウェブデザインの道へ。仕事としては車との接点はまったくないが旅行好きでドライブ好き、20年前から道の駅などで車中泊していた。
「ネットを通して仕事ができれば、どこにいても構わないのでは」と、2005年、ついにキャンピングカーを自宅兼仕事場としてしまった。根は機械オンチなため、日進月歩の日々。
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