CX-3はクルマ好きには歓迎され、一般ユーザーにはちょっと疑問を持たれた部分があります。それは乗り心地です。クルマ好きは乗り心地よりもハンドリングを歓迎し、一般ユーザーは普段の乗り心地を重視します。
マツダはその声に応え、今回足まわりをチューニングしました。その領域はダンパーやスプリング、スタビライザーはもちろん、ステアリングの制御やGベクタリング、さらにはタイヤにまで及びました。おそらく乗り心地に大きく寄与したのはタイヤで、従来の路面に対する当たりのキツさなどは十分に緩和されています。
それでいてハンドリングでのスポイルはなく、素直でシャープなハンドリングは維持しています。しかし、タイヤに頼ったチューニングはタイヤ交換時に銘柄を間違えると、初期のノイズが増す可能性が大きくなる可能性も秘めています。(とはいえ初期の開発でも、恐ろしい数のテストをしてタイヤのマッチングの図るのですが……
デザイン面でもグリルやLED式のリヤコンビランプ、アルミホイール、フォグランプベゼルの変更などが行われました。さほど目立つほどの変更ではありませんが、今回の変更のビフォーアフターが確認できてしまうだけに、改良前オーナーにとってははっきりわかってしまう部分はちょっともの悲しい感じがします。
(文・写真:諸星陽一)