そして「マツダ・ロードスター」の魅力のひとつ、「走り」の性能に関して。
こちらは「ロードスター」に搭載されているガソリンエンジン「SKYACTIV-G 1.5 」、「ロードスターRF」に搭載されている「SKYACTIV-G2.0」が共にトルク、燃料、環境性能を高めています。
中でも「SKYACTIV-G2.0」は大きく進化し、最高回転数を7500rpmに引き上げ、最高出力を184psに。確かにこれにより、伸びやかな加速を実感しました。
そしてほかにも細かい部分が改良されていますが、それは実際に持ってみたり、目で見てやっとわかる程度。
この新型「ロードスタ―/ロードスターRF」の試乗会では、現行型と新型それぞれのパーツが展示されていたので、その一部をご紹介します。
たとえばスロットル系を2.5Lクラスの径まで拡大し、吸気ポートの通路面積18%拡大することによって、高出力化と気持ちのいい加速となりました。
エンジン部品のコネクティングロッドは41g軽量化されたそうですが、これは私が手に持ってもわからないような微妙な重さの差。ピストンも-27gとのことですが、こちらも新旧並べてみるとひと回り小さくなっているのが分かります。しかしこれによって1本229gになったとか。ちなみにピストンを軽く小型化するために1万通りのシミュレーションを行い、形状や重さを最適なものにしたそうです。
そして新型「ロードスターRF」の「SKYACTIV-G2.0」ではサウンドにもこだわりが。力強い音を演出するために、まずは「サイレンサー」で低めの音に調整。しかしその前に、音を静かにしてから音作りをしたというこだわり。香りも嫌な臭いを消してからいい香りを乗せないと、混ざって変な香りになるのと同じ原理のようです。そのため、パイプの中にグラスウールでできた綿を多めに詰めて消音しています。
といったひとつひとつを丁寧に見直して「深化」させていくマツダ方式。
「マツダ・ロードスタ―」は2019年で30周年。特別仕様車の「キャラメル・トップ」の販売が2018年12月24日までということから見ると、来年は何かありそうな予感…。
(吉田 由美)