【ホンダ・N-VAN ターボ&NA試乗】ピラーレスにより大開口を実現しつつ、運転席の乗り心地は良好

今回NAエンジンをスタンダードグレードの「L」でチェック。


ターボエンジンを独自の丸目ライト等が与えられた「プラス スタイル ファン」グレードで試すことができました。

両車ともにCVT仕様です。走ってみると驚くのは軽バンの従来イメージからすると非常に静かなことです。車内にエンジン持ち込んでいないので基本的にノイズが下がる傾向にありますし、S07Bエンジンは低回転でもトルクを厚くさせてくれますので、アクセルを大きく開ける必要がありません。

さらに変速幅をワイドに取ることができるCVTを採用しているということで、積極的にハイギヤードにできるという側面があり、二重三重に静かさが増すような方向になっています。

ただ、NAは車速がかなり高いのかな?と思ってふとメーターを見ると、実はそれほど出ていなくて肩透かしを食う局面もありました。これは裏を返せば従来の軽バンがかなりにぎやかで速度感があっただけと言う見方ができるかもしれません(後述の乗り心地による差異もあるかも)。

ターボ車に乗り換えるとはっきりとパワーとトルク感が増しています。

同じ道路を走る際にも使用する回転域が明らかに異なっており、NAでは5000rpmほどで走る領域でも3000rpmまででこと足りてしまう感じです。

ただし今回、NAエンジン車には実際の使用状況を想定して100kgのウエイトが積まれていましたので単純比較はできません。

サスペンションは前後とも、乗用モデルであるN-BOXと同じ形式を踏襲しています。

N-VAN用にハードな設定にしつらえられていますけれども、それでも乗り心地は角が丸められてソフトです。このためにゆったりした気分で運転をすることができます。

試乗してみたN-VANは確かに従来の軽バンとは一線を画す作りになってることが実感できました。助手席側の大開口部ばかりに目が行きますけれども、実はその乗り味にこそ新しい軽商用車の姿勢が出ていることがわかりました。

(写真・動画・文/ウナ丼)

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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