【新車試乗】VW・up! GTIは理想的なホットハッチ!? 刺激的な走りと乗り心地を両立

116ps/5000〜5500rpm、200Nm/2000-3500rpmというアウトプットで、街中で多用する中・低速域のトルク感は十分で、久しぶりのMTでも発進時に気を使うようなことは皆無といえます。

加速していくと、ターボの過給により速度感が高まっていきます。ターボラグは多少感じさせるものの、そこはMTですから(しかも変速フィールも良好)面倒がらずにシフト操作することで、1.0Lとは思えない力強い加速を引き出せます。

ボディの高い剛性感や、ポロGTIよりもシーンによっては乗り心地が穏やかに思える足まわりも美点。小さな入力に対してショックアブソーバーのダンピング不足を露呈することなく、微振動や音を巧みに遮断しているのも感心です。

小さな高級車ともいえる雰囲気もあり、その完成度の高さはAセグメントの中でもトップクラスなのは間違いありません。

「5ドアがあれば」「2ペダルがあれば」といった声もあるでしょう。ちなみに、本国には5ドアもあるようですが、MTのみの設定です。また、600台限定のため、この記事が掲載される頃には完売か完売状態に近いはず。

今回の3ドア版のup! GTI(限定600台)が完売してしまっても、違う仕様(5ドア)の導入が待たれます。

(文/写真 塚田勝弘)

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この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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