実際に試乗しました。とにかく滑らかに高回転域まで吹け上がるエンジンは、どの領域においても厚いトルクを伴っています。このため従来モデルであればギヤを一つ落として加速体制に入らなくてはならないようなコーナーであっても、アクセルの踏み込み量を調整することで対応できてしまうシーンが多く見られました。
最高出力を発生する7000rpmほどまで、2速と3速でそれぞれ踏み込んでみました。高回転まで回すことでなんとかパワーを絞り出しているという感覚ではなく、低回転から7000rpmオーバーまで、トルク厚めのままで上昇カーブを描いているということがよくわかる車速の伸びを示してくれました。
今回はエンジンサウンド面でのチューニングも施されています。メインサイレンサーの内部構造を見直し、低音域を強調するようなサウンドクリエイトがなされました。
同時にこもり音を減らすよう繊細にチューニングが加えられた結果、従来までの甲高く繊細なエンジンサウンドに代えて、排気量が増えたかのような迫力ある太いサウンドへと切り替わっています。
史上最強となるエンジンを獲得した新型RF。その最高出力だけではなく、トルクの発生特性や重低音の効いた排気音などで「マッスル・ロードスター」とでも呼びたくなる内容になっていました。
(写真/前田惠介、ウナ丼 動画・文/ウナ丼)