そしてこの勢力図の変化は新車の登録台数だけでなく、中古車相場にも及んでいました。現行型アルファード全体の平均価格は406万円。対してヴェルファイア全体は380万円とアルファードが上回っています。しかし、これは流通しているグレードの違いによる影響もあると考えられるので、より詳しくチェックしてみました。
中古車で流通台数の多いアルファード2.5S Cパッケージとヴェルファイア2.5Z Gエディションの平均価格を比較しました。2015年~2017年式の前期モデルではアルファードが420万円に対してヴェルファイアは397万円。しかし、後期モデルではアルファード478万円。対してヴェルファイアは453万円で、その差はいずれも3カ月前より広がっているのです。
そこで、この状況を販売店に確認してみると、「お客様からマイナーチェンジ後のヴェルファイアの外観デザインはやりすぎ感が強いし、かっこ悪くなったという声が増えました。いくら押し出し感が重要とはいえ、やりすぎは人気を落とすようです」という答が返ってきたのです。
これまでヴェルファイアのほうが人気で中古車相場は高止まりしていたが、この人気の逆転によって買いやすくなるのは間違いありません。したがって中古車で現行型ヴェルファイアを狙っている人にはこの値落ちは朗報といえるでしょう。しかし、これで中古車の買いが進むとまた、高値安定に戻ってしまうので、素早い行動がヴェルファイアの中古車購入成功の鍵となります。
(萩原文博)