【シビック セダン】ボディ剛性が高いことはタイプR譲り。視界の確保はNSXと同様のホンダの流儀

新型シビック セダン&ハッチバックは同タイプRと全く同時期に開発がスタートしました。このためボディ剛性は、最初の時点からタイプR水準が求められています。結果として随所にハイテン鋼材が多く用いられる、骨格の太い屈強なボディーが出来上がったわけです。

しかし、素材や形状以外にもう一つ、シビックの車体では注目するべき点があります。それは、特殊構造のモノコックボディです。

一般的なモデルではアッパーボディとアンダーボディを別々に組み上げて結合していましたが、今回のシビックでは主要な骨格をまずは組み上げ、最後にアウタースキンを貼るような形で外版パネルを装着する「インナーフレーム構造」を採用しています。

これによって基本的なボディ剛性を高めると同時に、後付けの剛性強化パーツを追加しないことで軽量化にも寄与しています。さらにタイプRとハッチバックでは大開口部であるリヤゲート周りで不足しがちな剛性を確保するため、ダンパー取り付け部分とテールゲート部分をつなぐループ構造の内部フレームを作り出しました。

今回紹介しているセダンでは、もともとリヤゲートがないため剛性は高くできるのですが、さらに念を入れてトランクスルー開口部周辺を分厚い骨格で覆うなどして強度が落ちることを徹底的に嫌っています。

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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