レース仕様決定! NISMOもパートナーになった! OPT300ZX耐久レース参戦記・その4【OPTION 1985年5月号より】

OPTION 300ZXはレース仕様へ向け、着々と進行中です。本当に出るのか? 出られるのか?なんていう不安も捨てきれませんが、いよいよ、正式なデビュー戦仕様が公表されました! では、その姿をプレイバックしてみましょう。

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OPTION 300ZX 富士耐久レース参戦計画
デビュー戦の仕様決定! あのNISMOも全面協力

1985年5月5日の初陣・富士1000kmレースまで1ヵ月あまり。エンジンやボディなどの製作がジョイント作戦なので進行状況が気になる。しかし、その作業も第一段階がほぼ決定したのだ。

もっと嬉しい話もある。実は日産のモータースポーツ新会社(※1985年当時)、NISMOスポーツ(日産モータースポーツ・インターナショナル)の協力が得られることになった。レーシングパーツの全くないZ31型フェアレディZXのサスペンション関係を、まず開発してくれるというのだ。しかも、この協力はつまりスポーツキット開発ということになる。OPT300ZXがキット開発のテスト台となるわけで、ZXファンには朗報じゃないだろうか。

これで、エンジンのHKS、ボディの東名自動車、タイヤはヨコハマ・アドバンの三者に日産という大きなバックボーンを持ったことになり、かなりイイ線までいけるはずだ。

心配なのは、やはりタイヤだ。計画通り市販ラジアルでいくと、少々コンパウンドを変えてもVGの400psパワーを伝えきれないかもわからない。ポールポジションのポルシェ956のタイムが速すぎると予選落ちの恐れもあり得る。が、ここはヨコハマの「まかしとけ」を信頼するほかない。

しかし、大丈夫だ。次のシェイクダウンテストで立証してみせるからな。

この記事の著者

永光やすの 近影

永光やすの

「ジェミニZZ/Rに乗る女」としてOPTION誌取材を受けたのをきっかけに、1987年より10年ほど編集部に在籍、Dai稲田の世話役となる。1992年式BNR32 GT-Rを購入後、「OPT女帝やすのGT-R日記」と題しステップアップ~ゴマメも含めレポート。
Rのローン終了後、フリーライターに転向。AMKREAD DRAGオフィシャルレポートや、頭文字D・湾岸MidNight・ナニワトモアレ等、講談社系車漫画のガイドブックを執筆。clicccarでは1981年から続くOPTION誌バックナンバーを紹介する「PlayBack the OPTION」、清水和夫・大井貴之・井出有治さんのアシスト等を担当。
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