製作途中から取材し、そして「第3回東京エキサイティングカーショー」で見事グランプリを獲得したマッド杉山の力作、MR2ラングヘック。いよいよ谷田部最高速テストへと挑戦!の前に、このMR2のメカニズムはどうなっているのかを見てみましょう!
・・・・・・・・・・・・・・
さぁ! マッドMR2ラングヘック発進前夜
第3回東京エキサイティングカーショーグランプリマシンが、ショーの栄光から目標の谷田部へ挑戦する日が近くなった。このカッコウでホントに走れるんだろうか、なんて思った人もいるはず。けど、マッド杉山の計画は万全だよ。実走テスト前、メカニズムに大注目!
谷田部のバンク、そしてストレートを、全開目がけてマッドMR2ラングヘックの実走準備が始まった。
「絶対、Daiちゃんを殺さないようなマシン作りをするからね」なんて杉山さんに脅かされるが、こうしたカスタムの速度記録車に乗れるなんて、ドライバー冥利に尽きるというものだ。が、怖くないといえばウソになる。それだけに実走前の段階から気になるのだ。
「エンジンはもうカシマ・エンジニアリングでベンチテストにかかっている。2L・3S-Gはフルレーシングターボチューンで400ps以上は楽だけど、ノーマルクランクなので350psくらいに抑えるけど、いいよね」。
実はこの3S-G、なんとギャレットのT05という超大型ターボが採用されている。しかも燃料系がルーカスのメカニカル・インジェクションときているから、グループCやシルエットマシンと同じチューンなのだ。
「そんなに馬力はいりません。真っ直ぐ走ってくれれば文句はありません」。オレの気持ち、杉山さんもよく分かっている。サスペンションは車高ダウンさせても基本的なジオメトリーを変えないようにしてある、つまり、アーム類はノーマルだが、ハブ側の支点をカラーで延ばし、トーイン、キャンバーを変化させない。ただしキャスター角は大きくして直進性を向上させる。ジョイント部はすべてピロボールだ。
このサス剛性とともにボディの剛性が大幅アップしてあるのは当然。サイドパネルが追加され(このためにドア部が小さくなったのでガルウイングになったのだ)、ロールケージで支持される。