中古車の価格は一部のクルマを除いて、販売価格は下がっていきます。しかし、その値落ち幅は車種の人気によって大きく変わるのです。今回は、国産車と輸入車のプレミアムSUVであるトヨタ・ランドクルーザー200とレンジローバーの2車種のうち、どちらの値落ちが大きく、中古車としてお買い得なのかを検証しました。
値落ちの大きさを比較する条件は現在から3年落ちの2015年式。そして5年落ちの2013年式です。また、それぞれ走行距離を2015年式は2~3万km、2013年式が4~5万kmの中古車で検証しています。
まず比較する車種を簡単に紹介しましょう。ランドクルーザー200は2007年から発売されているモデルで、ボディの骨格には強靱なラダーフレームを採用することで、高い走行性能を実現。さらにプレミアムSUVに相応しい豪華な装備が特徴です。
ランドクルーザー200の中古車は現在約240台流通しており、価格をチェックしたグレードは最も流通台数の多い「4.7ZX」。新車時価格は635万~653万1429円でした。
最新の中古車相場を調べてみると、2015年式の4.7ZXは625万円。新車時価格からの値落ちの指標となる残価率は95.6%と非常に高いのが特徴です。続いて2013年の中古車相場は481.1万~598万円。残価率は75.7~94.1%という結果になりました。この数字からもランドクルーザー200の人気がうかがえます。
続いてレンジローバーです。今回検証したのは2013年に日本に導入された現行型です。レンジローバー初となるオールアルミモノコックボディを採用し、車両重量の大幅な軽量化を実現。その結果、優れた走行性能を発揮しています。
新車時価格1000万円オーバーの現行型レンジローバーの中古車は約70台。その中から今回、流通台数が多く、検証するグレードに選んだのは3LV6スーパーチャージャー・ヴォーグで、新車時価格は1230万~1285万円とランドクルーザー200の倍の値段です。
2015年式のV6ヴォーグの中古車相場は958万円。これを残価率で表すと74.5%です。そして2013年式の中古車相場は729万円。残価率は59.5%となっています。
結果的に、ランドクルーザー200は人気に支えられ高い残価率をキープしていましたが、レンジローバーは順調に値落ちという結果となりました。この結果、新車時価格ではレンジローバーはランドクルーザー200の2倍でしたが、中古車では1.5倍まで縮まっています。
(萩原文博)
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