諸星陽一 
新型ボルボXC40は、CMA（コンパクト・モジュラー・アーキテクチャ）と呼ばれる新プラットフォームを用いた最初のモデルです。60シリーズや90シリーズのSPAというプラットフォームのときと同様にまずはSUVのXCからシリーズを展開します。
日本仕様のXC40に用意されているエンジンは、2リットル4気筒ターボのみ。試乗グレードのT5 Rデザインには252馬力、最大トルクは350Nmというスペックのものが搭載されます。
エンジンは低速からしっかりとしたトルクを発生しつつ軽々と吹け上がるフィーリングです。1500回転あたりにトルクが盛り上がるポイントがあり、ただ軽々としているだけでないところがいいスパイスになっています。
ハンドリングは軽快です。ステアリングを切ったなりに素直に曲がっていくので、ワインディングを走っていると気持ちのいいドライビングができます。車高が高いわりにはロールは少なめで、コンパクトハッチバックをドライビングしているような感覚です。ボディサイズはそれなりに大きいのですが、それを感じさせません。リヤシートにも乗ってみましたが、突き上げ感もなく快適でした。この快適さはライバルにはない大きな魅力です。
ただし、価格はそれなりに高価です。試乗したT5Rデザイン ファーストエディションは559万円です。もっともリーズナブルなモデルはFFのT4で389万円。T4のエンジンも同じ2リットルターボですが、190馬力／300Nmというスペックになります。
（文：諸星陽一／写真：小林和久、諸星陽一）
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