「乗用車」と「キャンピングカー」での車中泊旅の違いは何?【車中泊女子のキャンピングカー生活】

乗用車での車中泊旅は、雨の日の過ごし方も考えておく必要があります。雨の中、クルマから外へ行ったり来たりするのは億劫です。幸い旅の間に雨が降ったことはあまりなかったのですが、そういう日は道の駅めぐりや健康ランドで過ごしたりしました。

暑い季節は窓を開けて眠りたいところですが、虫の進入が気になります。現在はクルマの窓をドアごとすっぽり被せるウィンドーネットを重用していますが、当時はそのような商品があることを知らなかったのでサイドウインドウの雨よけ(サイドバイザー)の分だけ開けて、内側に虫除けスプレーを吹き付けたところサイドバイザーに白く跡が残って拭いても取れなくて焦りました!

翌日カーショップで見てもらったところ、どうやら虫除けスプレーに含まれる【ディート】という成分によって表面が溶けたらしく、交換するしかないとのこと。手痛い出費になってしまいました…。

ちなみにウィンドーネットの外側(車外側)に撥水スプレーを吹き付けておくと、小雨程度なら弾いてくれますのでお試しあれ。

パジェロでは寒いと思ったことがなかったのですが、ハイエース(レンタカー)で9月の北海道を周遊した際、あまりに底冷えして眠れなかったことがありました。9月と言えばまだ残暑がきびしいというイメージがあったので、さすが北海道!と妙に感動したものですが風邪をひいては旅が台無しです。コンビニに駆け込み、つぶした段ボール箱を6〜7枚いただいて床に敷き詰めました。底冷えが劇的に改善されて、段ボールの偉大さにこれまた感動。

余談ですが筆者は髪をしっかり乾かさないと風邪を引く体質です。その9月なかば、北海道ではじめて大自然のなかの野天風呂に入り、日中だったのでそのまま気持ちよくドライブの風で自然乾燥したら見事に翌日、風邪を引きました。旅先って気持ちが大きくなりがちですよね…。

日中は暑いので冷たい飲み物が欲しくなるけど、その都度コンビニや自販機で買っていたら出費もバカになりません。冷蔵庫代わりにはクーラーバッグがあれば便利なのですが持っていなかったので、スーパーで発泡スチロールの箱(蓋つき)をもらって、板氷を買って保冷していました。保冷できるとなれば安売りの2リットルのドリンクやサラダなどお惣菜も気兼ねなく買えます。

板氷は2日くらいで融けてしまうので(融けたら飲料水にします)、だいたい2日に1個買うとして、10日の旅であればおよそ300円×5個=1,500円。後から考えたら、クーラーバッグを買った方がいつでも使えるし得でしたね。当時はレンタカー会社までスクーターで行って乗り換えていたので、なるべく荷物を少なくしたいというのが念頭にあり、かさばるクーラーバッグを買う気がなかったのです。

よく「危なくないの?」と聞かれますが、乗用車での車中泊は確かに危険性があるとは思います。自販機の灯りにたむろする若者とか大騒ぎする酔っぱらいとかにからまれる可能性もあります。

乗用車だと窓の位置が視線よりも低いため、覗かれることもしばしばです。キャンピングカーでも物珍しそうに背伸びしてまで覗き込む人がいるくらいですから、乗用車ならなおさら見ようと思わなくても見える状態です。車内が狭いので、何かにつけドアを開け放して作業することになり、余計に目立ってしまいます。

職務質問を受けるのも乗用車での車中泊旅ではよく聞く話です。旅人の話を聞くと、むしろ職務質問を受けるのは当たり前。筆者は乗用車で職務質問を受けたことはないのですが、キャンピングカーでなら2回あります。警察もキャンピングカーに興味があって話しかけて来ることがあり、別にやましいことはないのですがちょっとドキドキしますね。乗用車だと、やはり夜中にコンコンと起こされるパターンが多いようです。これは、仕方がないですね。

こうした経験を経てからのキャンピングカー生活はやはり居住性が段違いです。ですが、大型車になったため見知らぬ道を走ることへの不安感は大きくなりました。何度、狭い道に苦労したことか…。

ということで、次回は車中泊旅に「ちょうどいい」クルマとは、居住性をとるか機動性をとるか、そんなお話です。

(松本しう周己)

この記事の著者

松本しう周己 近影

松本しう周己

高校は美術科を卒業し、印刷会社のデザイン部に就職するも2年足らずで退職してフリーターに。主にコンサート・イベント関係で全国を駆け回る。その後、なぜかウェブデザインの道へ。仕事としては車との接点はまったくないが旅行好きでドライブ好き、20年前から道の駅などで車中泊していた。
「ネットを通して仕事ができれば、どこにいても構わないのでは」と、2005年、ついにキャンピングカーを自宅兼仕事場としてしまった。根は機械オンチなため、日進月歩の日々。
続きを見る
閉じる