2007年に3代目へスイッチしたフォレスターは、最低地上高をNAモデルで215mm、ターボモデルで225mmへアップし、悪路走破性を高めました。エクステリアはスタイリッシュなイメージとしながらも、よりSUVらしい印象へと大きくイメージチェンジしました。
3代目インプレッサと同じくSIシャシー(Subaru Intelligentシャシー)を採用したことで、リヤサスペンションをストラットからダブルウィッシュボーン式となり、ラゲッジスペースはもちろん、先代より90mm延長されたホイールベースのおかげで後席の居住性も大幅に向上しました。
インテリアではバッグをそのまま収納できるマルチファンクショナルセンターコンソールや、後席2名乗車時に座面の一部を回転させてカップホルダーやテーブルとして使えるリトラクタブルリヤテーブルなども装備されていました。
2010年のマイナーチェンジでは2.5LDOHCターボエンジンを搭載したS-Editionを追加。他グレードが4ATのなか、ブリッピング機能付きの5ATと2.5Lエンジン、スポーツサスペンション、STI製17インチアルミホイール、さらにセンターデフには先代クロススポーツ以来のVTDが専用装備されました。
また、このS-EditionをベースとしたSTIコンプリートカー「tS」も限定発売されました。
そして、このマイナーチェンジのトピックとして、現行モデルのほとんどが搭載する新世代BOXERエンジンをスバル初搭載したのもこの時でした。この新世代BOXERエンジンは2代目インプレッサの最終型から3代目インプレッサまでの5年間のみ生産されたEL15以来となるロングストロークエンジンの2.0L NA FB20型。このFB20型を皮切りにFB16型、FB25型といった派生エンジンが続々登場し、現行スバル車の主力をEJ型からFB型へと置き換えていきました。
ちなみに、この新世代BOXERエンジンのFB20型と4ATや5MTで味わうことができるのは3代目フォレスターの後期モデルのみというレアな存在でもあります。