VW・パサートに最新ディーゼルを搭載した「TDI」が投入。クリーンディーゼルの走りはどうだ?

8代目パサートは欧州で2014年に発表され、日本では2015年から販売開始されたモデルです。

最大の特徴は、現行ゴルフでデビューした新世代プラットフォーム「MQB」を採用したこと。これによって、前モデル比で全長を10mm短縮したにもかかわらずホイールベースを80mm延長し、空間効率が大きく改善されています。またボディ剛性も向上して動的性能を引き上げられたこともニュース。

そんなパサートに今回、ディーゼルエンジンを搭載したTDIグレードが追加されました。

EA288という新世代2リッター4気筒ユニットは、DPFにSCR、2系統EGRなどを採用することで欧州の排ガス規制・ユーロ6に対応しています。今回導入されたモデルに搭載のエンジンも、このヨーロッパ仕様とまったく同一の状態で日本の規制をクリアしました。

最高出力は190psで最大トルクは40.8kgmを発生しますので、1560kg(セダン)の車体を走らせるには十分というより、はっきりとパワフルです。

回転フィールもディーゼルとは思えないような軽やかさを持っていますので、試乗してみると「パサートのディーゼル」に乗っているというより「新設定のスポーツモデル」を運転している感覚のほうが強いです。

また特筆すべきは、このときエンジン音が非常に静かであることです。始動時こそディーゼル特有の音が聞き取れますが、走り出してしまえば気になりません。このためドライバーはディーゼルターボによる極低回転からの絶大トルクという恩恵だけを享受できるわけです。

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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