【試乗】アウディQ7で雪道を走って感じた二面性。これがクワトロの楽しさだ

アウディのSUVで雪道を走ってみませんか?

そんなお誘いを受けたので、スタッドレスタイヤ(ヨコハマ・アイスガードG075)を履いたアウディQ7で雪山へ出かけてきました。

向かったのはウインタースポーツのメッカとして有名な苗場。今シーズンの苗場は雪が激しくて、路面コンディションは雪も凍結路面も、そして凍結の上に新雪が積もったドライバーにとってはイヤな道もあるので自慢のクワトロ4WDの性能を試すにはうってつけです。アウディQ7の走行特性を丸裸にしちゃうぞ!

今回のパートナーであるアウディQ7は、Q2、Q3、Q5、そしてQ7と4車種あるアウディのSUVシリーズのうちもっとも大柄なモデル。全長5070mm、全幅1970mmとゆとりある車体サイズで、パッケージングは2列シートの5人乗りと3列シート7人乗りが選択できます。エンジンは2.0L直4ターボと3.0L V6スーパーチャージャーがあり、今回は333psを誇る後者で出かけることにしました。

駆動方式は全車とも「クワトロ」と呼ぶセルフロッキング式のセンターデフ付き4WDを採用。純粋にメカニカルなプラネタリーギヤにより通常は前後40:60のトルク配分を基本としながら、前70:後30~前15:後85のあいだでダイナミックに変化させるのが特徴になっています。雪道でどんな挙動を見せるのか楽しみすぎる!

さて、月夜野インターで関越自動車道を降りるとそこは苗場スキー場の玄関口。だけどここから延々と三国峠(かつては夏でも相当の難所だっただろうけど、雪が積もると今でも過酷)を登り続けないといけません。しかも雪が舞ってきたし山の上を見ると真っ白。つまり雪が降っているはず。これは4WDの実力を確認するには願ったりの状況です。

少し上ると路面も真っ白に。しかしそれをほとんど意識することなく、着実にトラクションがかかるのはさすが4WDですね。FFだったらけっこう神経を使うだろうなという発進やコーナリングの安定性も問題が存在するはずがありません。

雪道に自信がないドライバーや安定重視の運転なら、そこで止めておけば安心安全の雪道ドライブがおこなえます。

この記事の著者

工藤貴宏 近影

工藤貴宏

1976年長野県生まれ。自動車雑誌編集部や編集プロダクションを経てフリーの自動車ライターとして独立。新車紹介、使い勝手やバイヤーズガイドを中心に雑誌やWEBに執筆している。現在の愛車はルノー・ルーテシアR.S.トロフィーとディーゼルエンジンのマツダCX-5。
AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。
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