ノーマルアンダーカバーを除去して空気の流れを構造改革! 実効エアロが自慢のフリード・モデューロX

そして今回のフリード モデューロXの注目ポイントはもう一つ。それは徹底して実効に基づいて設計されたエアロパーツ類です。

例えばフロントグリルとバンパーは専用品に変わっていますが、これは形状が変わってるだけではありません。

ノーマルのフリードではグリルから入ったエアがエンジンルームに直接向かって行きます。またボディの下面にはなるべく空気を流さないようにバンパーが設計されています。

しかしモデューロの開発陣営はボディ下面により多くのエアを流すことによってダウンフォースを得たいと考えました。

そこでフロント部分のエアマネージメントをノーマルとは変更します。

まずグリル形状他を工夫してフロントから入ったエアがボディーの下方向へと駆け抜けていくようにしました。

さらにバンパー下部に備わっている大きな面積のアンダーパネルを取り外し、専用の小ぶりのものに変更しました。

こうすることによってフロントグリルから入ったエアがバンパー下部に流れ落ち、そのままボディ後方へと流れていく通路を作ったのです。

またフロントバンパー前端下部の形状も工夫してより多くの空気が下面に入り込むような形状となっています。さらに、中央部分には整流効果の高いフィンを一本追加しました。

リアセクションでもこの実効空力の考え方は反映されています。

フロントから効率よく流れ込んできた空気を、そのままボディ直後に排出してしまうと乱流が起きてしまいます。

このためリアバンパー下部はフラットな面をノーマルよりも後方に長く持つことにより、フロントから流れてきたエアをボディの遥か後方で収束させる作りとしました。

これらの成果によりフリードは時速100km/h未満の速度域でも十分に体感できるほど、スタビリティが高まっているのです。

この記事の著者

ウナ丼 近影

ウナ丼

動画取材&編集、ライターをしています。車歴はシティ・ターボIIに始まり初代パンダ、ビートやキャトルに2CVなど。全部すげえ中古で大変な目に遭いました。現在はBMWの1シリーズ(F20)。
知人からは無難と言われますが当人は「乗って楽しいのに壊れないなんて!」と感嘆の日々。『STRUT/エンスーCARガイド』という名前の書籍出版社代表もしています。最近の刊行はサンバーやジムニー、S660関連など。
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