英仏両政府が今年7月、2040年までにガソリン車やディーゼル車の販売を禁止する方針を表明。成長著しいインドでも2030年までに国内で販売されるすべての自動車をEVのみとする政策を打ち出しています。
また米国でもカリフォルニア州などが2018年に「ZEV(無公害車)規制の導入を予定しており、中国もEVなどの「新エネルギー車」の一定割合生産・販売を義務づける規制を、早ければ2018年にも導入すると発表。
こうした情勢を踏まえ、各メーカーからEVへの移行を示唆する発表が相次ぐなど、電動化が注目を集めるなか、マツダが小型で高出力のロータリーエンジンを発電専用に使うことで、航続距離を従来の2倍に伸ばした電動車を2019年に米国と欧州に投入すべく開発を進めているようです。
日経新聞によると、同社は持ち前のロータリー技術を活かし、小型エンジンで発電した電力でモーターを駆動。搭載バッテリー量を削減することで軽量化を図り、航続距離拡大に繋げる考えのようで、既に2013年に試作車でその効果を確認しているそうです。
ロータリーエンジンは小型・高出力が特徴で、マツダでは1967年に世界初となるロータリーエンジン搭載車「コスモスポーツ」を発売した実績を持ちます。
現在主流の「リチウムイオン電池」は、価格が高い、重量が重い、充電時間が長いの3大課題を抱えており、同社はロータリー発電機を活用することでこれらの課題をクリアする考えのようです。
(Avanti Yasunori・画像:MAZDA)
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