クルマで行ける紅葉スポット東北編(福島)【車中泊女子の全国縦断記】

クルマで行ける紅葉スポット東北編、今回は福島県南会津郡下郷町にある景勝地【塔のへつり】をご紹介します。

百万年もの歳月をかけて疑灰岩が侵食・風化したと考えられており、河食地形の奇形が現れている好例として国の天然記念物に指定されています。

東北自動車道 白河インターから約40km。会津鉄道会津線【塔のへつり】駅に隣接しているので、鉄道ファンにも人気の紅葉スポットとなっています。駐車料金は普通車200円。キャンピングカーでも200円なのは嬉しい!

駐車場から歩いて100m程度でお土産屋さんが建ち並ぶターミナルがあります。お店を利用する方は駐車無料です。お店の脇から崖に、迫り出すように作られた展望台もあります。

この辺りは観光客が歩き回るなかをクルマや観光バスが通るので避けるのが大変です。ついよそ見してしまいがちですが、気をつけて歩いてください。

お土産屋さんの中を通って、大川(阿賀川)に架かる吊り橋・藤見橋を渡ります。

「吊り橋には30人以上乗らないでください」と書いてありますが監視員はいません。吊り橋の高さは約8.5m、幅も約1.5mほどと狭くて欄干の位置が低いため、高所恐怖症らしき方は渡るのを諦めていました。

鳥帽子岩、護摩塔岩、象塔岩など奇岩群には名前がつけられています。全景がカメラのフレームに収まりきれないほど、雄大な景色です!

岩盤の切れ目が洞窟のようになっている、通称「舞台岩」。以前は右奥の方まで歩いて行けたのですが、現在は立ち入り禁止になっています。

これは人の手で削ったものではなく、渓流の水の力、自然の風化でできたものです。ここが大昔は海だったなんて信じられません。

舞台岩の左側、岩盤を削っただけの階段を登ると虚空蔵菩薩が祀られているお堂があります。しかしこの階段、手すりもないし幅がとても狭くて急峻なのでお年寄りにとっては難所です。

大同2年(807)に坂上田村麻呂が東征の折りに創建したと伝えられ、宝暦3年(1753)に再建されたものだそうです。洞窟内には子育観音様も祀られていました。(本堂内部は撮影禁止です)

「へつり」とは会津方言で、川に迫った険しい断崖のことを指すそうです(漢字表記では山冠に弗「岪」)。

紅葉の見頃は、例年10月下旬〜11月初旬頃です。岸壁、渓流、樹々の紅葉と、自然が織りなす絵画のような絶景が待っていますよ。

(松本しう周己)

この記事の著者

松本しう周己 近影

松本しう周己

高校は美術科を卒業し、印刷会社のデザイン部に就職するも2年足らずで退職してフリーターに。主にコンサート・イベント関係で全国を駆け回る。その後、なぜかウェブデザインの道へ。仕事としては車との接点はまったくないが旅行好きでドライブ好き、20年前から道の駅などで車中泊していた。
「ネットを通して仕事ができれば、どこにいても構わないのでは」と、2005年、ついにキャンピングカーを自宅兼仕事場としてしまった。根は機械オンチなため、日進月歩の日々。
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