【新車】上質な走りを披露する3リットルスーパーチャージャー仕様のレンジローバー・ヴェラール

第4のレンジローバー「ヴェラール」には、2種の2リットルガソリンターボエンジン、1種の2リットルディーゼルターボ、1種の3リットルガソリンスーバーチャージャーエンジンが用意されています。今回、試乗車として用意されたのは3リットルガソリンスーパーチャージャー仕様でした。

2リットルガソリンターボエンジンはさまざまな新機構が組み込まれたものですが、3リットルはすでに多くのモデルに採用されている定評のあるユニットとなっています。車重が約2トンという重量級のモデルですが、さすがに380馬力もあればエンジンの約不足感はまるでなく、上り坂でもまったく気にすることなく余裕の走りを披露しました。ミッションは8速のATで変速ショックも少なくシームレスでスムーズです。

今回の試乗会は軽井沢をベースに行われました。スタート地点となったホテルは少し奥まったところにあり、狭い道を走らなければなりません。クルマのクルマの見切りはよく狭い道でも入っていけるのですが、1000万円を超えるプライスタグを考えるとやはり狭い道を走るのはプレッシャーを大きく感じます。都内での使用などでは、1.93mという車幅は使い勝手に大きく影響するでしょう。

乗り心地は十分に確保されています。どっしりした味付けで路面の大きなうねりなどもしっかりと吸収し、フラットな乗り心地を生み出しています。SUVであるレンジローバーはさまざまな路面で走れるだけのポテンシャルを秘めたクルマで、それを整った日本の舗装路で乗るのですから、かなり奥深いものとなるのは当然なのでしょう。

クルマ全体からは自由な雰囲気が漂いながらも、その芯にはしっかりとした走りのスジが通っているのがレンジローバー。そうしたなかでもモダンな要素を数多く投入しているヴェラールは、現代らしいSUVに仕上げられていました。

(諸星 陽一)

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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