普通のオジさんがランボルギーニに乗ってみたら【アヴェンタドールS試乗】

インストラクターのペースカー含め4台の隊列で走り始めます。最後尾からのスタートです。ちなみに追い越しは禁止と聞いておりますが、そんなことするハズないです。最後尾ってのも後ろの人に迷惑かけないので安心です。周回遅れになったらどうしようという心配はありますが。

1周目はゆっくり走ると聞いていたのに、結構いいペースです。慣れないクルマの基本操作だけで戸惑っていると随分前車との距離が開いてしまうほどです。

「これ以上速くなったら付いていけるかな」とか頭の中で考えながらピットアウトの1周目の最終コーナーを抜けてホームストレートに入ります。

「ここでは思い切り踏んでください」と聞いていたのでその通りにしてみます。

スピードメーターはすぐに100km/hを超え、160km/h辺りまではあっという間です。

そのまま踏み続けて200km/hを超えてもどんどん加速していきます。250km/hを超えた辺りからは少し加速が鈍くなってきたような気もしますが、まだまだ上がっていきます。

「パナソニックのシグナルすぎたらアクセルを緩めてゆっくりとブレーキを踏んでください」と言われていたポイントでの速度はメーター読みで269kmくらいでした。

そこからゆっくりブレーキを踏み、減速します。なんの不安もなく、車両は安定したまま速度を下げていきます。だいぶ速度が下がったな、と思って1コーナーへと進入しましたが、270km/hほどの超高速初体験で、速度感覚が麻痺していたのでしょう、前車がみるみる迫ってきます。

速度を確認してませんでしたが、オーバースピードとはいかなくても結構な速度で1コーナーをなんとかクリアできました。自分にははっきりとはわかりませんが、4輪のブレーキだけでなくステアリングも含めた制御が入っていたから曲がりきれたと思います。その後の各コーナーを抜ける時も車両側の制御が働いてくれるおかげでオーバースピード気味でも難なくコーナーを抜けていきます。

そして2周目のホームストレートでメーター読みおよそ290km/hを出しましたが、パナソニックからの減速で十分に余裕で1コーナーを回ることができました。

ドライブモードの切り替えで、「ストラーダ」「スポルト」「コルサ」「エゴ」とそれぞれ選択が可能です。街乗りからサーキットまでそれぞれにかなり違ったキャラクターで楽しみ方を変えることができます。その違いは、「なんとなくアクセルレスポンスがいいかな」くらいでなく、ストラーダではスムーズな変速も、コルサにすると、おとなしいとは言えないくらいガツンとクラッチが繋がるような違いが感じられます。

規定周回を走り終えてピットイン。興奮冷めやらぬのは間違いありませんが、思ったほどの緊張は強いられていませんでした。それだけ運転に専念できる、限界近くまで攻めることができるといえるでしょう。

といっても車両本体だけでおよそ4500万円。壊しちゃったら、と考えるとそうそう攻められるもんじゃありません。

続いて、ウラカン・ペルフォルマンテに乗ります。

<Lamborghini Aventador S Coupe>
車名 Aventador S Coupé
全長/全幅/全高 4,797 mm / 2,030 mm /1,136 mm
ホイールベース 2,700 mm
乗車定員 2
エンジンタイプ 60°V型12気筒
排気量 6,498 cc
最高出力 740 HP (544 kW) @ 8,400 rpm
最大トルク 690 Nm @ 5,500 rpm
ミッション形式 7 速 ISR
駆動形式 HALDEX Generation 4搭載 4輪駆動
ハンドル 左 / 右
タイヤ 前:255/30 ZR20後:355/25 ZR21
車両(乾燥)重量 1,575 kg
最高速度 350 km/h (217 mph) 以上
0-100km/h 2,9 秒
車両本体価格 (消費税込み) ¥ 44,904,433

(clicccar編集長 小林 和久)

この記事の著者

小林和久 近影

小林和久

子供の頃から自動車に興味を持ち、それを作る側になりたくて工学部に進み、某自動車部品メーカへの就職を決めかけていたのに広い視野で車が見られなくなりそうだと思い辞退。他業界へ就職するも、働き出すと出身学部や理系や文系など関係ないと思い、出版社である三栄書房へ。
その後、硬め柔らかめ色々な自動車雑誌を(たらい回しに?)経たおかげで、広く(浅く?)車の知識が身に付くことに。2010年12月のクリッカー「創刊」より編集長を務めた。大きい、小さい、速い、遅いなど極端な車がホントは好き。
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