ホットハッチらしさを実感するシャシーカップのキレキレな走り【ルーテシア・ルノースポール・シャシーカップ試乗】

マニュアルモードではさらに面白い操作が可能です。それは「マルチシフトダウン機能」と呼ばれるもの。コーナーに向かってブレーキングしながら、左のパドルを引き続けると、適正なギヤ比までシフトがダウンする仕組みです。

たとえば、80km/hからブレーキングしながら左パドルを引くと、速度はさほど落とさなくても6速だったギヤが3速や2速まで落ちることになります。もちろんノーマルモードやスポーツモードで走っている際は、適正なギヤまでダウンシフトは行われます。

ハンドリングは軽快そのものです。スポーツモードで走っている際は、コーナーに向かってステアリングをスッと切り込んでやれば、そのまま素直にノーズはインを向いてくれます。

R.S.デフと呼ばれる電子制御のディファレンシャルが装置が付いているので、アンダーステアは上手に抑制されます。試しにR.S.デフが解除されるレースモードで走ってみましたが、それでもアンダーステア傾向はあまり強くありません(もちろんアクセルの踏み具合とステアリング切り角に左右されますが)。

元々のシャシーの性能が高く、そこに効果的なデバイスがが取り付けられたことで、より高い性能を引き出しているというわけです。

  

高速道路を巡航した際の乗り心地も十分に確保されています。試乗車のシャシーカップは
スプリングだけでなくダンパーも同時にが固められバランスが取られています。必要以上のハードさを感じることはなく、長距離ドライブも十分にこなせるでしょう。


 

クルーズコントロールは追従タイプではありませんが、それを楽しむよりもワインディングでドライブすることを楽しむのがルーテシア・ルノー・スポールだと言っていいのではないでしょうか。

(諸星陽一)

【関連リンク】

ルノー・ルーテシアのスペシャルバージョンがラインアップ強化
【ルノー・ルーテシア・ルノースポール・シャシーカップ】
https://clicccar.com/2017/07/13/490372/

この記事の著者

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諸星陽一

1963年東京生まれ。23歳で自動車雑誌の編集部員となるが、その後すぐにフリーランスに転身。29歳より7年間、自費で富士フレッシュマンレース(サバンナRX-7・FC3Sクラス)に参戦。
乗って、感じて、撮って、書くことを基本に自分の意見や理想も大事にするが、読者の立場も十分に考慮した評価を行うことをモットーとする。理想の車生活は、2柱リフトのあるガレージに、ロータス時代のスーパー7かサバンナRX-7(FC3S)とPHV、シティコミューター的EVの3台を持つことだが…。
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