それから今度はよそ見、または居眠りをします。運転席前方に設置された学習機能付きのカメラがドライバーの様子を読み取り、運転者が前方を見ていないことを検知するとシートベルトや警報で危険を知らせ、場合によっては安全に停止してくれます。
また、直接の安全運転支援ではありませんが、このVision Zero Vehicleはコンソールのジョグダイヤルでステアリング操作することができます。すべてをバイ・ワイヤで行っていることと、後輪の操舵も制御していることがはっきりとわかります。将来、ドライバーの目の前からステアリングホイールがなくなる日が来ることを示唆しているようです。
「開発中の実験車両」と聞くと「まだまだ実用には遠いな」とか「そんな機能ホントに必要?」などと考えさせられる(ある意味落胆する)ことが少なくないですが、このZFのVision Zero Vehicleは、どれも普及して欲しいもの、条件次第ではすぐにでも実用可能なもの、に感じます。
何が必要とされていて、今できることは何か? 自動車業界、サプライヤ業界にとって今まさにビジョンが問われ、素早い着実なステップが今、急務なんだと感じさせられました。