キビキビした走りと良好な乗り心地が魅力の新型プジョー3008

ベースとなるプジョー308の走りの良さから2代目となる新型プジョー3008にも期待していましたが、想像以上の仕上がり。

まず、メインステージであるオンロードでは、SUV化のネガをあまり感じさせない乗り心地の良さが印象的。適度に引き締まっていますが、足の動きにはしなやかさが感じられ、関節の硬さとは無縁です。

さらに、適度にロールを許しながらもしたたかに路面を捉えるコーナリングマナーも多少ハイスピードになっても恐怖を抱かせず、狭い山岳路もあまり苦にしません。同時に、ベースのプジョー308同様に直進安定性も高く、ロングドライブでも疲れを誘わないでしょう。

期待のディーゼルエンジンは今夏予定とのことですが、1.6Lガソリンターボと6ATの組み合わせでもトルク不足、パンチ力の物足りなさを感じさせるシーンはほぼ皆無で、登坂路でもグイグイと加速していきます。

アイシンAW製の6ATの変速は、変速時に少し「存在感」を抱かせますが、こちらも気になるポイントではありません。

走行時に気になったのは、前方、斜め後方の視界が悪く、狭い道でのすれ違いなど少し注意を要する点。新型プジョー3008に限らず、デザインを重視するあまり、カメラに頼って「直接視認できる設計を重視する」という点が少し軽視されているような風潮が気になります。

(文/写真 塚田勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
続きを見る
閉じる