日本人初! 佐藤琢磨がインディ500で優勝した感動のコメントを発表【第101回インディアナポリス500】

82周目のピットストップで時間をロスしたために、大きくポジションダウンをしてしまった佐藤選手。89周目には17番手に下がりましたが、冷静な戦いぶりを保って着々と一つずつポジションを回復していきます。

レース残り50周。佐藤選手は10番手につけており、イエロー中の168周目に行ったピットストップのあとには5番手、そして172周目には4番手にポジションをアップさせました。175周目に一つ順位を下げましたが、すぐに挽回し、179周目にはターン1でアウトから2台を豪快にオーバーテイク! 2位に浮上します。

184周目、5台が巻き込まれる多重クラッシュが発生しイエローコーションに。残り11周でリスタートが切られました。

トップはマックス・チルトン選手(チップ・ガナッシ・レーシング)、2番手には佐藤選手、そして3番手にエリオ・カストロネベス選手(チーム・ペンスキー)が続きます。残り7周、ターン3でカストロネベス選手がチルトン選手をかわしトップに浮上。佐藤選手もチルトン選手をかわし2番手に着きます。

残り5周、今度はインディ500を3度制覇しているカストロネベス選手をかわして佐藤選手がトップにたち、6周にわたる熾烈な一騎打ちに! そして佐藤選手は追いすがりアタックを仕掛けてくるカストロネベス選手を振りきり、見事トップでチェッカーフラッグを受けたのです!

佐藤選手はインディ500伝統に則って、ビクトリーレーンでミルクをガブ飲み! 最後はミルクを頭から豪快にかけ、シャンパンファイトならぬ「ミルクファイト」状態に。佐藤選手やチームスタッフなどその場にいる人全員が最高の笑顔で、見ているこちらまで笑顔がこぼれました。

そんな佐藤選手からコメントが届いていますよ!

「勝ちました!世界最高のレースで勝ちました!信じられないほどの感激です。チームには感謝してもしきれないほどです。ファンタスティックです。厳しいレースでした。そして、エリオ(カストロネベス)は本当にフェアに戦ってくれました。だからアウトサイドからパスを仕掛けることができました。すばらしいバトルになっていました。ファンの皆さんも楽しんでくれたと思います。12歳のころから、こういった大きなレースで勝つことを夢見てきました。これまで私をサポートしてきてくれた方々には感謝しても感謝しきれません。最後の3ラップを迎えるまで、だれが勝つか全く分からないレースになっていました。私とエリオとはサイドバイサイドで残り3ラップに突入しました。そこからは、もうアタックするしかなかったです。完全にアクセルを全開に保ったままの戦いです。それを成功させ、彼を突き放すことができました。最高のレースになりました」

接近戦が続き頻発するアクシデントで、一度の赤旗を含めて合計11度ものフルコースコーション(ペースカーを先頭に全車がスロー走行するこっと)が出された第101回インディ500。その中でもアグレッシブ&冷静さを兼ね備え、素晴らしい走りで勝利を勝ち取った佐藤選手を同じ日本人として誇りに思います。

佐藤選手、インディ500制覇おめでとうございます! そして感動をありがとう!!

(yuri)

この記事の著者

yuri 近影

yuri

2006年のF1日本GPを観に行ってから、どっぷりF1&ジェンソン・バトンにはまってしまったF1女子。F1が大好きですが、車の運転は下手(小林編集長お墨付き)、メカニズムも苦手、だけどドライバーの知識と愛だけは自信あり! もっと気軽にF1を楽しんでもらいたい、好きになってもらいたいという気持ちで執筆活動をしています。
趣味はバトンの追っかけと、F1海外観戦。現在は新米ママとして子育てに奮闘しながら、のんびり記事を更新中。あたたかーい目で見守っていただけると嬉しいです。
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