ハイブリッド四駆は貴重な存在。現行セレナに新設の「S-HYBRID+4WD」は雪道で安定感ある走り【日産 氷上・雪上試乗会】

セレナ(S-ハイブリッド)4WDは機械式の4WD。通常時はFFで走行して燃費への影響を抑え、雪道などの滑りやすい路面でスリップを検知すると後輪に駆動力を配分。ミニバンですからとくに居住性、積載性への影響が気になりますが、コンパクトな4WDシステムであるため2WDと遜色のない実用性が確保されています。

雪道では背の高さを感じさせない安定感のある走りが印象的で、全方位視界が良好という現行セレナの美点は、積雪や除雪で道路の幅が狭くなった場所でも高い安心感を享受できます。

今回は、氷上で試乗する機会はなく、圧雪路を中心とした一般道を走りましたが、多様なコーナーが続く山道でも安定した走りはもちろん、滑りやすい下り坂に遭遇しても難なくクリアしてしまいますから雪道のセオリーに徹していればヒヤリとすることはほとんどありません。

もちろん4WDとはいっても過信は禁物ですが、雪国での日常使いはもちろんのこと、大切な家族や仲間を乗せて積極的にウインタースポーツなども楽しみたい層にも魅力的な選択肢といえそうです。

(文/塚田勝弘・写真/小林和久)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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