また、足まわりでは前後ダンパーのバルブを変更し、操縦安定性領域での減衰力をアップさせ、乗り心地との両立も図られています。この足まわりは「TNGA」の技術活用のひとつだそうです。
トヨタは今年からヤリス(ヴィッツ)でWRCに再参戦しています。その技術を活用し、フロントフェンダーライナーにビードを追加。後輪から巻き上げられた空気をボディサイドの空気の主流にスムーズに合流させることで整流効果を得ているそうです。
さらに、リヤバンパーにエアインテークが追加されました。WRC参戦のヤリスほど巨大ではないですが、リヤバンパーに穴を設けることで空気が抜ける通り道を確保。「穴なし」だとタイヤハウス内で渦が発生してしまいますが、通り道が出きたことで空気の流れをスムーズにすることで走りを安定させ、向上させるのが狙い。WRC参戦から得た知見を市販車へフィードバックした一例です。
(文/塚田勝弘 写真/小林和久)