アウトバックとフォレスター、乗りやすいのはどっち? スバル・SUVの雪上対決!

水平対向エンジンとリニアトロニック(CVT)、そして多板クラッチによる前後駆動配分型AWD「ACT-4」というパワートレインの基本は共通。エンジン排気量はアウトバックが2.5リッター、フォレスターが2.0リッター(NAとターボ)となっています。

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北米マーケットで高い評価を得ているという2台。とくにアウトバックは上品なインテリアで大人らしい空間となっています。

しかし、アップダウンのあるコースを走って余裕を感じるのはフォレスターの方。これは最低地上高の違い(アウトバックは200mm、フォレスターは220mm)とホイールベースの違い(アウトバックは2745mm、フォレスターは2640mm)というディメンションに由来するもの。

これらスペックからわかるように、フォレスターはドライバーの視点が高く、またデコボコした路面との干渉でも有利なのです。それがドライバーの安心感につながります。一方、フラットな雪道でわざと振り回したときの安定感はロングホイールベースのアウトバックが優位なのを感じます。

この2台で定常円旋回をしてみたところ、速度を出していけるのはアウトバック。そしてオーバーステア(後輪の横滑り)が始まってもアウトバックの方に安心感があります。

そして重要なのは、雪道でのトラクションなど駆動系の影響を受ける範囲において、この2車の違いはそれほど感じないこと。もともとはパートタイム4WDの切り替えを自動化するという発想から始まったシンプルな前後駆動配分システムは、熟成の域に入っているといえます。

この記事の著者

山本晋也 近影

山本晋也

日産スカイラインGT-Rやホンダ・ドリームCB750FOURと同じ年に誕生。20世紀に自動車メディア界に飛び込み、2010年代後半からは自動車コラムニストとして活動しています。モビリティの未来に興味津々ですが、昔から「歴史は繰り返す」というように過去と未来をつなぐ視点から自動車業界を俯瞰的に見ることを意識しています。
個人ブログ『クルマのミライ NEWS』でも情報発信中。2019年に大型二輪免許を取得、リターンライダーとして二輪の魅力を再発見している日々です。
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