さらに、直近の年改(マイナーモデルチェンジ)によって、「ACT-4」には新しい制御が組み込まれているのです。
そのテーマは『発進時のトラクション性能のさらなる向上』。四輪の車輪速からスリップ量を検出し、状態に合わせて前後の駆動トルク配分を適正化することで、スタック脱出性を改善しているといいます。
具体的には、従来はタイトコーナーブレーキング現象(前後駆動を繋いだ状態でステアリングを切るとタイヤがロックしたようになってしまうもの)を嫌って、ステアリングを切った状態で発進する際には、ほぼFF状態としていましたが、新制御では後輪にも駆動配分することでステアリングを切った状態でのスタック脱出性能を上げているといいます。
これにより雪道での坂道発進の能力アップが期待できるのですが、路面ミューがころころと変わる雪上コースというのは難所だらけ。駆動制御は上手くいっていても、あと一歩のところでトラクションコントロールが出力を絞ってしまうというケースもありました。
しかし、こうした事象を試乗会に出席していたエンジニアがその場で確認していたのが印象的でした。スバルといえば、エンジニアが走りを体感して、物理(理論)に落とし込むという開発手法をとっていることでも知られています。
このような積極的な姿勢から、SUVの走りをさらに力強くすることが期待できるというわけです。
(写真:前田 惠介/門真俊 文:山本晋也)
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