インテリアに目を移すと、レヴォーグ STI Sportでも好評のボルドーレッドのインテリアとなっていますが、注目はシート表皮がレザーではなくウルトラスエードとなっている点。エンジニアの話によれば、スポーツカーであるBRZはコーナリング時に滑って乗員の姿勢が崩れてしまうことを避けるため、あえてレザーにしなかったそうです。
このウルトラスエード表皮にもこだわりがあり、パンチング部分からボルドーのカラーがワンポイントとして見える工夫がされています。この色合いを視覚的に強調するために、パンチ穴を従来のものより大きくしているそうです。
インテリアカラーの次に目をひくのが、専用デザインのメーターパネル。STIロゴだけでなく見やすさを重視し、目盛りの細かさなどもベースモデルと違いを出しているそうです。
ステアリングの加飾もダーク系の専用品となっていますが、これはメーターに視線を引きつけるための工夫で、シルバー系の明るめの色より、ダーク系とすることで、視界に余計な情報が入らないようにしているそうです。
こうした理由から、ドアグリップの加飾はシルバー系となっているのも納得です。
参考出品車でありながら細部まで作りこまれたBRZ STI Sport CONCEPT。同一のシリーズとしながらも、レヴォーグのSTI Sportとはまた違った仕上がりにスポーツカーらしさと上質さを兼ね備えたモデルとして、是非登場に期待したい一台です。
(井元 貴幸)