対するVWは、世界販売の40%近くを占める中国で、小型車を対象にした減税政策が奏功し、こちらも世界販売で1,000万台を突破する見込みで、トヨタが5年連続で首位を維持できるかどうかは、かなり微妙な状況になっています。
しかし、一つ言えるのは今回、VWが首位を奪取したとしても、中国の減税政策が年内で終了するため、来年以降の販売情勢は不透明な状況。
米国に端を発するディーゼル車の排ガス認証不正問題を踏まえ、後任のマティアス・ミュラーCEO(画像左)は「今後は台数は追わない」と公言しているものの、同社の大株主であるフェルディナンド・ピエヒ氏は依然、首位奪取に執着しているようで、2009年当時の苦い経験を経て、「もっといいクルマ」を作ることに重点を置く豊田章男社長とは対照的。
こうした両社の戦略が今後、世界販売台数にどのように反映されるのかが引き続き注目されます。
(Avanti Yasunori・画像:TOYOTA、VW)
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