富士重工業の航空機製造部門が作ったものはどうやって運ぶ?【セントレア見学編】 

富士重工業 航空宇宙カンパニーの半田工場では、ボーイング777、787の「中央翼」をはじめ、防衛省向けのP-1哨戒機、C-2輸送機の中央翼組立も行われています。

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787用の部品を収めたコンテナは陸送ができないため、工場近くの亀崎港からセントレアに船で輸送され、巨大な鯨のような形をしたドリームリフターでアメリカのノースカロライナ州にあるボーイングのチャールストン工場に運ばれているそうです。

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なお、777用の中央翼は、亀崎港から名古屋港まで海上輸送され、その後外洋船に積み替えられ、西海岸のワシントン州エバレット工場に運ばれます。

ドリームリフターへの部品の積み込みは、富士重工業のほか、三菱重工、川崎重工の担当分も含め約4時間もかかるそう。

Boeing 747 Dreamlifter Achieves FAA Certification

運良くその積み込み風景を遠くから少し見学できましたが、航空機の後部がガバッと大きく開き、ゆっくりと閉じていく姿、そして部品を運ぶ巨大なカーゴローダーには驚かされました。

k63824-01 First Cargo Loader Completed for Boeing 747 Large Cargo Freighter

さらにセントレアでは、ボーイング787ドリームライナー(ZA001号機)の見学もできました。この機体は飛行試験機として製造されたもので、機体の35%が中部地域で製造されていることからボーイングから中部国際空港に寄贈されました。

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なお、2017年度下期には、セントレア内にZA001号機を屋内展示できるスペースを含む複合商業施設を開設予定としていて、新たな人気スポットになりそうです。

(文/塚田勝弘 写真/ボーイング、富士重工業)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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