ミニバンの中でもVWゴルフ トゥーラン TSI R-Lineの走りが抜きんでている理由

TSI R-Lineは、専用アルミホイールと組み合わせられる215/55R17タイヤが標準ですが、試乗車にはアダプティブシャーシコントロール「DCC」とセットになる225/45R18サイズのピレリ製Cinturato P7が装着されていました。

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ベース車のTSI Highline(こちらも215/55R17サイズ)からして硬めの乗り味を示すトゥーランですから、18インチになっているぶんハードな乗り心地になっています。

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ただし、ボディの剛性感が高いため、大きめの段差を乗り越えても揺れがダラダラと続くことはなく、路面状態が良ければフラットな姿勢が保たれます。

これなら長距離移動でもドライバーが安心してステアリングを握り続けられるでしょう。また、峠道や中央道のように上り下りやコーナーの多い高速道路でも余計な疲れが軽減されるはず。

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クルマ酔いしやすい子ども2列目に座れば(3列目はより突き上げが大きめ)快適なドライブを楽しめそう。

オプションのアダプティブシャーシコントロール「DCC」は、「スポーツ」にもできますが、乗り心地とハンドリングのバランスからすると「ノーマル」が最も同車に適している印象。「コンフォート」は中・低速が多い街中向きという感じを受けました。

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150ps/250Nmという動力性能以上に加速フィールが優れているように感じるのは、ターボの恩恵。わずかにターボラグを感じさせますが、中低速域のトルク感があることでほとんど帳消しといえるフィーリングが得られます。

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張りのあるシートは適度なフォールド性、そして快適性を両立している点も見逃せません。こうしたある程度硬さのあるシートもお尻などが座面に沈み込むことなく、長距離移動に向きそう。

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「ドライバーズミニバン」といえるゴルフ トゥーランR-Lineは、同乗者にも快適で使い勝手も優れています。とくに、日本製ミニバンはどうしても生活臭がしてイヤという人にオススメできます。

(文/塚田勝弘 写真/小林和久)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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