大混戦のGT300。最終戦を制したVivaC 86 MCがチャンピオンに!【SUPER GT2016】

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白バイ先導のパレードランから始まりフォーメーションラップの後、13時37分に最終戦の火蓋が切って落とされました。

ポールポジションからスタートしたPURIUSは好調にスタート。予選3番手までは順位をそのままにオープニングラップを周回します。しかし予選順位4番手以降は大きく順位が変動。4番手だった9号車GULF NAC PORSCHE 911が5番手だった4号車グッドスマイル 初音ミク AMGに、予選6番手だった25号車VivaC 86 MCが7番手だった61号車SUBARU BRZ R&D SPORTにそれぞれ抜かれてしまいます。スタート直後に第1コーナーが迫るためにイン側の偶数グリッド有利という「もてぎセオリー」が発揮された中段のスタート風景。

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ここまで順位を落としてしまったVivaC 86 MCにチャンピオンの目はあるのでしょうか?

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トップを走るPURIUSに対抗するためか、15周目という早い段階でピットインしタイヤを交換する65号車LEON CVSTOS AMG-GT。しかし同じタイミングで入ってきたVivaC 86 MCはタイヤ無交換でピットタイム19秒7! LEONの背後にぴったりと張り付きながらピットアウト。

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そしてアウトラップの第3コーナーで、タイヤ無交換を敢行したVivaC 86 MCは新品タイヤでまだ温まっていないLEONをイン側から刺し抜き去っていきます。これで実質の2位浮上。

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その翌周にはPURIUSもピットイン。実質トップをキープするためにPURIUSもタイヤ無交換を敢行するというギリギリの戦いとなりました。

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しかしPURIUSがピットアウトした瞬間、その背後で最終コーナーを立ち上がるVivaC。ペースは明らかにVivaCの方が速い。PURIUSのタイヤ無交換は失敗だったようです…

ペースを上げたいPURIUSにVivaCはドンドンと差を詰めていき、34周目のV字コーナーでVivaCはPURIUSの前に出た!

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そこからはVivaC松井孝允劇場。背後のPURIUSはタイヤが苦しく、ついていくのが精一杯。2〜3秒差のポジションにとどまっています。

しかし、ラスト4周からVivaCもタイヤが苦しくなってきたようで、PURIUSが背後から迫ってきました。ここからが松井選手の腕の見せ所。お互いに苦しいタイヤを駆使しながらのトップ2台のバトル。しかしPURIUSをギリギリで寄せ付けないVivaCのドライブに松井選手の大いなる成長を見た気がします。

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そしてチェッカーフラッグをGT300で最初に通過したVivaC 86 MC。優勝でチャンピオンという、王道を極めたカタチでキメてくれました。

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マザーシャーシ初勝利を昨年のSUGOで達成。そして今年はマザーシャーシ初のチャンピオンという快挙を飾ったVivaC 86 MCとVivaC Team TSUCHIYA。

そしてこのレースが土屋武士選手のSUPER GTラストランともなります(第3ドライバー登録はするとのことですが)。

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3位には4号車グッドスマイル 初音ミク AMGが開幕戦岡山以来の表彰台となりました。

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今年の激戦ぶりを象徴するような最終戦。ここまで劇的なチャンピオン争いは、近年まれにみる戦いだったと思います。

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来シーズンも熱い戦いを期待します。

(写真:吉見幸夫 文:松永和浩)

この記事の著者

松永 和浩 近影

松永 和浩

1966年丙午生まれ。東京都出身。大学では教育学部なのに電機関連会社で電気工事の現場監督や電気自動車用充電インフラの開発などを担当する会社員から紆余曲折を経て、自動車メディアでライターやフォトグラファーとして活動することになって現在に至ります。
3年に2台のペースで中古車を買い替える中古車マニア。中古車をいかに安く手に入れ、手間をかけずに長く乗るかということばかり考えています。
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