新型GT-Rで熟成したメカと製造精度とは!?

■ボディはバランス向上に加え、製造精度も進化

新型GT-Rでは、堅牢なボディ剛性のバランス向上にも注力。特にねじり剛性の前後バランスを改善するために、フロントウィンドウまわりを補強し、乗心地や操縦安定性を改善しました。

また、超高速の300km/h走行時には、ボンネットが130kgの揚力で変形して空力を悪化させていたことが判明。そこで新型では、ボンネットの剛性を33%高めて、揚力による変形を抑えています。

これらのきめ細かいメカニズムの熟成によって、新型GT-Rは高級スーパースポーツカーとしての完成度を大幅に向上させたのです。

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ちなみにR35GT-Rは、フーガやスカイライン、フェアレディZ等のFRベースのFMパッケージ車を担当する栃木工場で製造されています。他の市販車に比べて、高度な製造技術を要するにも関わらず、混成ラインを活用して製造されていることでも知られています。

中でもR35GT-Rは、全ボディを対象にした「全数加振テスト」を生産開始以来継続しており、今では検査失格で廃棄されるボディはほぼなくなったとのこと。R35GT-Rの車両性能UPとともに、栃木工場の製造精度も進化していることが伺えます。

■第540弾 新型GT-Rのすべて (電子版はこちら

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(星崎 俊浩)