日産自動車が先頃、VQエンジン(3.5L V6)の後継となる2.0L直4ダウンサイジング・ターボエンジン「VC-T」(バリアブル・コンプレッション・ターボチャージド)を10月のパリ・モーターショーで初公開すると発表しました。
最高出力270psを発生する「可変圧縮比エンジン」で、各種情報によると「インフィニティQX50」を皮切りに2017年からシリーズへの搭載を予定しているようで、走行中に圧縮比を8から14まで変化させることができるのが最大の特徴となっています。
低回転域(加給圧:低)を使う巡航時では圧縮比を上げてトルクを引き出し、加速時など、高回転域(加給圧:高)を使うシーンでは圧縮比を下げることでノッキングの発生を防止します。
これにより、VQエンジン比で約30%、競合する2.0直4ターボエンジン比でも約10%もの燃費低減を実現しているといいます。
機構的にはエンジン外部に設けたモーターでコンロッドの下端位置を変化させており、ピストンの上死点位置を上下方向に制御する方式。
内燃機関に潜在する可能性を引き出すことに成功した点で、まさにエンジン史上に残る大発明ともいえそうです。