内燃機関の可能性に挑む!日産が新型「QX50」に次世代エンジン搭載か?

日産自動車が先頃、VQエンジン(3.5L V6)の後継となる2.0L直4ダウンサイジング・ターボエンジン「VC-T」(バリアブル・コンプレッション・ターボチャージド)を10月のパリ・モーターショーで初公開すると発表しました。

Infiniti-QX50_Concept

最高出力270psを発生する「可変圧縮比エンジン」で、各種情報によると「インフィニティQX50」を皮切りに2017年からシリーズへの搭載を予定しているようで、走行中に圧縮比を8から14まで変化させることができるのが最大の特徴となっています。

低回転域(加給圧:低)を使う巡航時では圧縮比を上げてトルクを引き出し、加速時など、高回転域(加給圧:高)を使うシーンでは圧縮比を下げることでノッキングの発生を防止します。

INFINITI_VC-T

これにより、VQエンジン比で約30%、競合する2.0直4ターボエンジン比でも約10%もの燃費低減を実現しているといいます。

機構的にはエンジン外部に設けたモーターでコンロッドの下端位置を変化させており、ピストンの上死点位置を上下方向に制御する方式。

INFINITI_VC-T

内燃機関に潜在する可能性を引き出すことに成功した点で、まさにエンジン史上に残る大発明ともいえそうです。

この記事の著者

Avanti Yasunori 近影

Avanti Yasunori

大手自動車会社で人生長きに渡って自動車開発に携わった後、2011年5月から「clicccar」で新車に関する話題や速報を中心に執筆をスタート、現在に至る。幼少の頃から根っからの車好きで、免許取得後10台以上の車を乗り継ぐが、中でもソレックスキャブ搭載のヤマハ製2T‐Gエンジンを積むTA22型「セリカ 1600GTV」は、色々と手を入れていたこともあり、思い出深い一台となっている。
趣味は楽器演奏で、エレキギターやアンプ、エフェクター等の収集癖を持つ。
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