梅雨明け以降、連日の暑さにグッタリ……という方は多いのではないでしょうか?
もはや灼熱とも思える暑さを避けるのに、空調完備のクルマは最高の移動手段として重宝するのですが、その反面、危険な部分もあり、場合によっては重大な事故に繋がってしまうこともあるのです。
日本自動車連盟(JAF)によると、2015年8月の1カ月間で236件もの子どもの車内放置が報告されています。またJAFが2012年に実施した検証テストによれば、気温35℃の炎天下に駐車した車内は、わずか15分で「人体にとって危険なレベル」になるとされています。
日産自動車株式会社はこうした事故の危険性を知らせるために、「#熱駐症(ねっちゅうしょう)ゼロプロジェクト」を発足し、コンセプトムービーも公開しました。
動画では急激に温度が上昇する車内で起こる変化の様子が収録されており、1秒ごとに車内の温度はみるみる高まり、まず熱膨張により炭酸飲料入りのペットボトルは破裂。
わずか1分ほどで車内は44℃を越え、お菓子やマスコットは原形を留めないレベルで溶けてしまいました。その後も温度は高まり続け、1分30秒ほどで57℃に達します。
これは1913年7月にアメリカのカリフォルニア州にあるデスバレー(死の谷)が記録した56.7℃に匹敵するほどなのです。
日産はコンセプトムービーに加えて、同社が提供するテレマティクスサービス「カーウイングス (CARWINGS)」のシステムを活用し、真夏日の予報が出るエリア(県単位)の車両のナビ画面に警告表示を配信する「真夏日アラート」を実施。
さらに、日産公式twitterでは、車内を早く冷却する方法の紹介やユーザーからの体験も募集しています。
(今 総一郎)