2016年8月5日(金)~7日(日)、幕張メッセ2-3ホールで「オートモビル カウンシル2016」が開催されています。日本国内外の自動車メーカー9社とヘリテージカー専売店19社が一堂に会し、日本の自動車マーケットをけん引してきた車両をはじめ100台を超える往年の名車を展示・紹介・販売する日本では初めてのヘリテージカー・イベントです。
スバルブースには、ボクサーエンジン(水平対向エンジン)50周年を記念して歴代のエンジンやスバル1000デラックス、さらに2016年秋発売予定の新型インプレッサが展示されスバルの歴史を感じることができました。
スバルのルーツは1917年まで遡ります。ご存知の方も多いかとは思いますが、実は創設時は自動車メーカーではなく飛行機研究所だったのです。
こちらは、「栄」21型(ハ-115)エンジン。中島飛行機が昭和初期に自社開発した空冷星型単列9気凍筒「寿」エンジンを元に、より高性能、高馬力化を目的とした複列エンジンとして開発されました。昭和14(1939)年に栄11型(ハ-25)として制式に採用され、多くの機体に搭載されて、日本航空機史上最も多く生産されたエンジンとなったそうです。
そして1966年に発売されたスバル1000から、水平対向エンジンの歴史が始まります。当時としては、画期的なFF(フロントドライブ)形式に対応するため、さまざまな選択肢の中から採用された水平対向エンジン。振動が少なく、走行安定性に優れ、広い室内を確保できる、スバルの理想を叶えるための合理的な選択で、スバルのクルマづくりの礎を造りあげたそうです。
富士重工業株式会社スバル国内営業本部マーケティング推進部担当部長の中村亜人氏によると、「ピストンが対向して稼働する航空機用の星型エンジンの技術を持ち合わせていてからこそ、水平対向エンジン開発が決断されました。」とのこと。
2016年秋に発売予定の新型インプレッサには、新設計の水平対向2.0L直噴NAエンジンを搭載予定。また、歩行者保護エアバックとアイサイト(ver.3)を標準装備されているので、安全面でも安心して乗る事ができそうです。
日本のマイカーの原点を作った富士重工業、スバルの歴史を振り返ってみるにはとても素敵なブースだと思いました。
(島田有理)